黒目川と落合川の合流点、現在東久留米市スポーツセンターの所に建設中であった「黒目川黒目橋調節池」の第2期工事が完成(管理:東京都北多摩北部建設事務所)したのを記念しての見学会が8月30日に行われた。
見学会は午前(10時から)と午後(13時半から)に別れて行われた。参加者は180名。場所は黒目川と落合川合流地点の東久留米スポーツセンター敷地内。第1期工事はスポーツセンターの地下に約16万立方メートル(1・2号池)の貯留施設と落合川からの取水施設及び管理棟等であり、平成14年3月に完了し、落合川からの取水を行っている。
今回完成した第2期工事は、2号池に接続する約6万立方メートルの貯留施設(3号池)と黒目川取水施設及び換気棟等で、3月から黒目川からの取水を開始し、7月に全工事が完了した。この施設は大雨(1時間50ミリ規模)で増水した黒目川と落合川の水を地下の貯留施設(調節池)に一時貯留し、河川が溢れるのを防ぐ、即効性を高めた治水対策をして整備されたもの。調整池内は単に洪水を防ぐというだけでなく、保守の安全、万が一に備え、一番手がだめなら二番手を、と現在考えられるだけの工夫がつめ込まれた施設となっている。
取水堰の長さは黒目川、落合川とも約100メートル、2期工事の完了で貯水量は25メートルプールで約740杯分(22万立方メートル)が貯水でき、多摩地区では最大という。川の水が引いた後はためた水はポンプでまた川へ戻す。ポンプの能力は25メートルプールの水を約十数分で汲み出すことができるという。
ちなみに8月30日、東久留米市や新座市を襲ったゲリラ雷雨ではさっそく機能し、取水堰を超えた水約8,000立方メートルを貯留したという。
(東久留米 いち)