お子様が就学を迎える保護者の方へ

就学を迎える保護者の方へ

いよいよ、お子様が学びの場へ入る時となりました。
就学の準備が終わっても、あれやこれやと心忙しく、慌ただしい日を過ごされていることと存じます。

で・こぼから毎年この時期に送る“入学後の情報”をお知らせしたいと思います。
すでに文具などについては、幾度か案内をさせていただいておりますので、その情報は過去の投稿を見ていただければと存じます。探せないなどがございましたら、遠慮なくで・こぼにお尋ねください(decobo2014@gmail.com)

<服装のこと>
入学式に向けて子どもたちは不慣れな服装を身に着け、保護者から離れた時間を過ごします。
どうぞ、当日着用する服装は、事前に着用するだけでなく、着用してトイレに行ってみるなど”学校ごっこ”として準備させてあげてください。どんなことが起きても、笑い飛ばす余裕をもって、最後に「楽しかったね!!」と楽しくないことが起きても「これって楽しかったの???」と勘違いさせることも、当日の朝の準備の練習です。
そして、皮膚に過敏のあるお子さんについては、襟元、袖など服の着用を嫌がる原因が出てきます。“きちんとした服装でないと・・・”という保護者の気持ちが痛いほどわかるのですが、どうか無理をさせないでください。作業療法士の先生などに助言をいただくのもありだと思います。

<入学式の会場見学>
入学式の会場は前日につくるわけでなく、卒業式からそのままで維持している学校も多いです。就学相談を受けていない!中断した!ということがあったとしても、後ろ向きにならなくて大丈夫です。「入学式の会場を見学したい」と事前に副校長先生宛に連絡し、叶えてもらってください。その際は、入学式会場の見学を行う理由を伝えるとスムーズです。「音の過敏があり、会場にか不安があります」、「新しい場所が苦手で、事前に歩く場所や全体の様子を知っておきたいです」などです。障害名などを伝えたりすることは求められません。不安に思うことを伝えれば大丈夫です。
会場見学に限らず、事前に保健室やトイレなどを見せていただくことも可能です。
知っておくことで不安が少なるお子さんも多いです。
ただ、それが当たり前のことではなく、それに付き添い時間を割いていただける先生への感謝も「嬉しいね」、「ありがとうって言おうね」と親子で話せたらよいと思います。
今後、学校生活の中では様々な立場の先生方に支えられていきます。感謝の気持ちを毎回伝えていくということも忘れないでおきたいことですね。
<入学式前夜>
ハンカチ、ティッシュ・・・持ち物の確認をもう一度しましょう。
持っているものリストを作って、探せなかったときに備えてもよいかもしれません。

保護者の準備が忙しくても、一緒に眠るまで付き添い安心した環境で眠れるとよいですね。

<入学式当日>
早めに起きて、時間に余裕をもって過ごせるとよいと思います。
何が起きても、決して叱らず、大人が慌てずに過ごせるとよいと思います。

入学式の入場では、アイウエオ順で男女が組み会場へ入ってくることが多いです。このタイミングでの撮影以外、学校内での撮影はできなくなりますので、すべてのお子さんの撮影をしておき、お友達のアルバムをつくられるとよいと思います。写真のデータ管理は厳重に行ってください。※1
教室に入ると、着席する席が決まっています。助けていただくことが想像できますので・・・隣の席の子、近くの席の子など、今後接する機会の多いお子さんを確認しておけると、何か起きた際に役立つと思います。
※1 写真がなぜ必要かというと、トラブルの多いお子さんがお友達の名前を憶えられていないことが多々あります。お友達の名前を覚えることで、お友達を呼ぶ際に体にタッチしたりせず、名前で呼び反応してもらい、トラブルが減るという姿が期待できます。
お子さんが帰宅して、○○君が教えてくれた~という話をした際には、アルバムを一緒に見て「このお友達?○○が得意なんだね!いいところアルバムに書いておこうね」と○○が得意とアルバムに書き加えるとお友達の良いところがお子さんの目に触れやすいです。絶対に、他のお子さんの悪口や苦手なことを書くことはしないでください。(悔しい思いを抱いた際に書かれていることを他のお子さんに話してしまう可能性があり、トラブルの原因になります。)

入学式当日は、お道具箱や教材などいろいろなものが配布されます。翌日の登校日にお子さんが持ってくるものもあります。
名前シールやサインペンを持参して、翌日持ってくるものなどはその場で記入し机に戻して帰ると、体の小さなお子様などは翌日の負担が少ないです。
翌日からは学校にさえ到着すれば、世話係の6年生が教室で朝の支度を手伝ってくれることが多いです。
お子さんの状況にもよりますが、「迷惑をかけるかも・・」と気になっても、できるかできないかを確認するチャンスかもしれません。我が家では「失敗してそこから学ぶチャンスを奪うから」と先回りすぎる手助けはしないようにしています。失敗から時間をかけてでも、一緒に一歩ずつ進んでいくことが後に大切になるので、見守りで見に行く際は、お子さんに悟られないなど保護者側の配慮も必要な場合があります。お子さんの姿に合わせ、各家庭で調整できるとよいと思います。

失敗は成功の元です。
不安感が強いお子さんには、不安のある取り組みを行わせない!ではなく、保護者の失敗経験を話したり、失敗してリカバリーする姿を見せたり、失敗しても一緒に考えるという安心できる素材を用意しながら、小さな一歩でも取り組めるとよいと思います。
小さな一歩とは、周囲の持つ小さな一歩のイメージではなく、本人の持つ小さな一歩のイメージです。周りに伝わらない小さな一歩もあります。考えるだけ、思うだけ・・・・これも小さな一歩です。どうぞ、温かく見守り、周りの助けを借りながら時間をかけてお子様のチカラを育めますように。