【地域コミュニティ】静岡県自治会連合会中部支部「自治会活動活性化支援事業地域研究会」の講演で学んだこと!

    12月4日(水)静岡県島田市にある島田市地域交流センター歩歩路(ぽぽろ)で開催された静岡県自治会連合会中部支部主催:令和元年度「自治会活動活性化支援事業地域研究会」の講師を依頼され氷川台自治会の活動事例を発表する機会を得ました。
 この研究会は、静岡県の中部地域に位置する6市(静岡市・焼津市・藤枝市・掛川市・菊川市・島田市)自治会の活動を活性化するための研修会で、会場(当番)を島田市が担当され、当日の参加者は各自治会の役員等90名と各市担当職員の方が参加されました。

開催案内看板

会場を埋めた6市自治会の役員の皆さん

    研究会では、4市自治会から事例発表がありました。
静岡市は演題:生涯活躍のまち静岡(CCRC)推進事業(南部学区自治会連合会)
焼津市は演題:焼津市小川第11地区自治会の現状と活動について(焼津市小川第11自治会)
掛川市は演題:中地区の生活支援者について(中区まちづくり協議会)
藤枝市は演題:西益津お出かけ支援事業(西益津地区自治会)

掛川市中地区まちづくり協議会 演題:中地区の生活支援軍について

   殿田顧問は「人口減少社会におけるコミュニティづくり‼」と題して、少子高齢化に伴い地域コミュニティが希薄になっていた氷川台自治会を様々な活動を通して活性化した9年間にわたる事例を紹介しました。研究会には、7月22日に東久留米市に視察研修で来訪された藤枝市自治会連合会の皆さんも参加されていて、視察研修の時に聞いた地域づくり手法の真似事を始めている自治会もあると嬉しい報告を受けたりしました。

講演中の殿田

今回の研修会で静岡市駿河区 南部学区自治会連合会の事例発表
   演題:生涯活躍のまち静岡(CCRC)推進事業
        駿河共生地区から拡がる健康長寿のまちづくり
は、氷川台自治会が昨年春から勉強を始めた “ごちゃまぜの地域づくり”の先進事例として大変参考になりました。
 静岡市では少子高齢化が進み地域コミュニティも衰退するなかで、高齢者の生きがいの創出や、健康寿命の延伸、地域の活性化に資するような仕組みづくりを行う「生涯活躍のまち静岡」の形成を目的とした事業が進められています。平成28年12月に内閣府に認定された生涯活躍のまち静岡(CCRC)推進事業は、行政の主導で2地区をモデル事業として平成29年度から推進されています。今回事例発表のあった「駿河共生地区」は、地域住民による多世代交流や健康づくりを中心としたモデル事業で、氷川台自治会が進めようとしている“ごちゃまぜの地域づくり”のコンセプトに近いものがあり事例発表を興味深く聴きました。

自治会内に点在する「空き家・空き地」を自治会農園に変え、育てた野菜は「道の駅ひかわだい」で販売したり、子どもたちには芋掘り大会を実施したりして地域の活性化の手段としている。

 氷川台自治会は、平成24年から取り組んだ「空き家・空き地の有効利用」による効果で住環境は格段に改善し、住み易いまちとしての評価を得ていますが、今後も増え続ける「高齢者と空き家」対策は喫緊の課題となっています。その課題解決に向け、自治会単独で取り組むより地域の外部資源である「社会福祉法人龍鳳ライフパートナーこぶし」(知的障がい者施設)との協働がより大きな成果を得られるものと、昨年6月20日(水)~22日(金)にわたり、石川県内を中心に障がい者の働く場を始めとする高齢・福祉・学生など、様々な立場の人が共に「ごちゃまぜ」に暮らす地域コミュニティ施設の運営を積極的に取り組んでいる「社会福祉法人佛子園」が運営する施設(金沢市・白山市・輪島市)を訪問し「地域づくり」への第一歩を踏み出しました。

日本版CCRCモデル
「生涯活躍のまち」No1モデルとして見学者が絶えない「シェア金沢」入口、施設内では障がい 者や高齢者を中心に児童・学生・地域住民など多世代が交流しています。

輪島KABULETは、輪島市中心部に点在する空き家や空き地を再生活用した高齢者・障がい者・地域住民・子供たちが自由に出入りしてコミュニティをつくっていました。
平成26年度に内閣府「まち・ひと・しごと創成本部」が全国に先駆け「生涯活躍のまち」先行7モデルの一つとして採択した事業です。

 地域で暮らす高齢者・障がい者・子ども・学生が共存し「支え合い・助け合い」のあるまちづく りへ向け、空き家や空き地の有効利用・ふれあいの場づくり・高齢者の健康増進・地域コミュニティバスの運行促進などを総合的に進め、行政に頼らない“地域づくり”を推進しています。
   今後も、世代交代とともに、転居等による転売や大規模宅地の小規模開発により自治会世帯数も20~30世帯は増加すると思われます。多分、氷川台地区が住宅地としての評判を維持できるなら、 今後も若者世代が移り住んで若返りがはかれるものと思います。
 一方、高齢化率33%強の現状から推察すると、超高齢化住宅地域の名誉ある冠は当分拭えそうにありませんが、“ごちゃまぜの地域づくり”を推進することで、開発時から住み続ける先住民一族と新規入居の若者世代や社会福祉法人龍鳳ライフパートナーこぶしの障がい者・空き家に移り住んだ学生が仲良く暮らす地域づくり(日本版CCRC)を目指します。

                   氷川台自治会 顧問 殿田 俊三