【安心・安全対策】防災の強い味方!「FMひがしくるめ&緊急告知ラジオ」在宅避難で“安心・ 安全なまちづくり”♪2018年7月9日

 7月8日(日)13:30~在宅避難体制強化へ向けた「防災訓練」を実施しました。6月18日の大阪北部地震(震度6弱)、九州・四国・中国・近畿・東海を襲った記録に無い豪雨被害、昨夜(7日夜)の千葉県東方沖の地震(震度5弱)と続き、いつどのような災害が襲ってくるか分からなくなってきました。その様な中で「地域住民の支え合い、在宅避難で生き延びるための防災訓練」を実施しましたら、災害続きに危機感を持った自治会会員115名、会員外参加者31名、総勢146名の参加を得て実施しました。

 氷川台自治会の地域特性(高齢化率33%、堅固な地盤、戸建て住宅、高台、地域コミュニテェイ等)を加味した新たな防災対策を講じて“誰もが安心して住める氷川台”を目指して、平成23年から、防災・避難体制の強化、防災訓練・要援護者支援避難訓練(平成25年)の充実、防災資器材の充実を図り、特に平成27年からは、在宅避難体制の構築による“災害に強いまちづくり”へ向けた取組みをスピードアップしています。
 今年に入っても全国各地で震度5以上の地震が8か所で発生しています。6月18日の大阪北部(震度6弱)の記憶は真新しい処ですが、昨夜も千葉県東方沖(5弱)が発生してビックリしました。
 6月26日、政府の地震調査会が、今後30年以内に震度6以上の揺れに見舞われる確立を示した2018年版「全国地震動予測地図」を公表しました。東京中心部は48%、千葉85%、横浜82%、大阪56%、となっていますが、あくまで予測であって「大きな地震は必ず来る」ことを念頭に、万一の事態に備える心構えが、一人ひとりに必要です。
 今回は従来の消防署の支援を受けて実施していた消火器使用訓練、胸部圧迫・心肺蘇生訓練、AED操作訓練等の実践訓練から離れて、「会員自身が在宅避難で生き残るために、やらなければならないこと、最低限の備えの必要性」を確認する訓練と位置づけました。

訓練内容の説明をする林 防災会会長と参加者

 殿田会長は、氷川台自治会がこれまで積み上げてきた地域防災力と備え、なぜ在宅避難なのか、いくら自治会が災害に対する備えを充実しても、最後の決め手になるのは、会員の皆さん一人ひとりが、誰かが手を差し伸べてくれるのを待つのではなく、当事者意識を持って出来る範囲のことは自分でやることです。と語りました。

東京都総務局 総合防災部事業調整担当課長 井上 知美課長も氷川台自治会の防災訓練に駆け付けて頂き、挨拶で「東京防災隣組に認定されている氷川台自治会の「自助・共助」による先進的な取組みに注目している」と述べられました。

 特に今回の防災訓練メニューは、東京都総務局総合防災部の絶大な支援を受けて実現しました。氷川台自治会の防災活動が「平成29年度東京都自主防災組織活動支援事業」に認定されて、昨年11月の「第5回要援護者避難支援訓練」と今年1月に実施した「要援護者避難訓練&第9回餅つき大会」の両訓練時、東京都から派遣された防災コンサルタントに災害救援行動等の検証をして貰い、アドバイスを頂きながら改善に取組んできました。3月には、氷川台自治会が目指す「支え合い・助け合い」による在宅避難体制構築に向けて「~できることから始めよう!~災害を乗り切るまちづくりにむけて~」(講師:浦野 愛)の講演で、防災訓練のテーマが決定しました。
 更に、防災訓練実施に当たり、「平成29年度東京都自主防災組織活動支援事業」のフォローアップ事業に認定され、訓練計画に沿った防災コンサルタント講師2名の派遣を受けての実施になりました。

テーマ:~できることから始めよう!~災害を乗り切るまちづくりにむけて~

第一部:防災コンサルタント2名による講演

・講 師:頼近 良太(被災地NGO協働センター代表
     災害のイメージを持とう~被災した時に何が起きるのか~

講師の頼近さんは、7日~大雨で豪雨被害が拡大している広島県安佐南区の出身だそうで、講演が終わったら故郷の支援活動に向かわれるとのことでした。因みに殿田も広島県安芸高田市出身で、今回の豪雨で田舎に帰る際使うJR芸備線の鉄道橋が橋台・橋脚もろとも流失しました。

・講 師:高橋 聖子氏(インクルラボ代表)
      氷川台自治会、~私を守る、大切な人を守る~

女性の立場で経験した避難生活での数々の問題点を紹介すると共に、実際に被災した状況下を想定した避難行動シュミレーションを参加者に考えさせて学ばせました。

 第1部の講演で、災害から身を守るためには訓練の繰り返しと地域コミュニティの大切さ、当事者意識に基づく備えの大切さを学びました。両講師の講演は、机上の知識でなく災害現場で被災者・避難者支援活動に従事した体験からの話で、説得力があり聴く方も素直に受け入れることが出来ました。

 また、講演の合間の休憩時間を利用して、東部包括支援センターのセンター長と石嶋看護師に「リフレッシュ体操」を指導して貰いました。

リフレッシュ体操で体をほぐす参加者の皆さん

 第一部講演「在宅避難への備えの大切さ」から第二部在宅避難生活の「食と住」体験へ移る時、本日の訓練のメインテーマである「FMひがしくるめ」・「氷川台自治会」・「緊急告知ラジオ」のトライアングルで実施する「緊急災害電波受発信デモンストレーション」を行いました。
 9月から氷川台自治会が導入するシステムは、「地域コミュニティ放送と緊急告知ラジオ」の組み合わせで、平時は自治会情報を伝達、災害時は特定信号の発信で自動的に電源が入り会員に緊急情報を伝えるものです。

「FMひがしくるめ」スタジオからの信号電波を受信して「緊急告知ラジオ」の電源が自動的に入り、見守る参加者から歓声と大きな拍手が起きました。

「緊急告知ラジオ」電波受信に成功してホッとした殿田会長は、レポーターからの要請で、防災訓練に140名を超える人が参加して、災害から身を守るため皆さんが真剣に訓練に取組んでいる様子を伝えました。

東京都総務局総合防災部 事業調整担当課長も氷川台自治会の先進的防災訓練の様子を「FMひがしくるめ」ラジオのリスナーに語りかけられました。

第二部:在宅避難生活の「食と住」体験学習

・「住」の備えと安全確保
 大阪北部地震(都市部)で浮き彫りになったのは、家具の転倒による高齢者被害です。阪神淡路大地震では犠牲者の1割、負傷者の5割近くが家具の転倒などが原因とさる。首都直下型地震が懸念される東京都の区部では固定器具の無料配布や無料取り付けを始めたりしている。東京消防庁が17年に行った調査では、家具の転倒防止対策を「実施していない」が1/4に上っている。氷川台自治会で、一番懸念されるのが「家具の転倒による被害です」。ライフラインが止まっても直ぐに命に係る心配はありませんが、家具の下敷きによって命を失うことがあります。

消防署からは、家具転倒防止器具の設置模型を持ち込んで頂き、参加者は熱心に聞き入っていました。

次に氷川台自治会で懸念されるのが木造住宅地域の通電火災による火災発生と延焼です。感震ブレーカー設置運動を3年前から展開し共同購入や取り付け支援を行っていますが、更なる啓蒙活動を展開します。

トイレ問題に対してはマンホールトイレを5セット確保して自治会エリア内に均等に設置する体制を構築していきます。車椅子でも使用可能なトイレも保有しています。【左から、組み立て簡易トイレ・マンホールトイレ(一般用)・マンホールトイレ(車椅子対応型)・飲料水個人運搬用袋・飲料水運搬用リヤカー(耐荷重350㎏)・飲料水組み立て貯水タンク(200㍑)を展示】

「在宅避難で命を守るために必要な備え」がテーマの防災用品展示コーナーでは、A班が各ブースの前で担当者の説明を聞き入っていました。

・「食」の備え
 在宅避難生活が続くことを想定し、氷川台自治会会員であるクッキングサロン「タイム」の馬場麻記子先生から、アルファ米を利用した簡単で美味しい料理の数々を披露して頂きました。

簡単レシピ説明会場の前は、B班の参加者が真剣に聞いて質問もどんどん出ていました。参加者全員に3食分のアルファ米が渡されましたので、夜の食卓には教わったばかりのレシピ

に基づいて調理された非常食が並んでいるものと思います。

 今回の「防災訓練」は在宅避難生活を念頭に置いて、“誰かの助けを待つのではなく、個々人が当事者意識を持って、平時から備えの大切さ”を学びました。西日本地域では、記録的大雨による被害が拡大し被災地の悲惨な映像が流れている最中の訓練で、参加者も災害を身近に感じて平時からの備えの大切さを学びました。
 特に今回の訓練で効果を確認した「FMひがしくるめ」から発する緊急災害情報を「緊急告知ラジオ」で受信するシステムは、氷川台自治会の「安心・安全なまちづくり」を大きく前進させてくれました。災害が発生した時、被害を未然に防げなかったり最小限に留められなかった原因として、災害情報の不足や避難勧告の遅れ、情報が届かない地域があったりと繰り返し問題になっています。氷川台自治会の大部分のエリアは、久留米市の防災行政無線放送は聞こえません。今までは新座市の防災行政無線放送を頼りにしていましたが、「FMひがしくるめ」の電波を受信する「緊急告知ラジオ」を用意しておけば、速やかに災害情報が届き、防災・避難行動に移ることが可能になりました。
 皆さんの中で、東久留米市の防災行政無線が聞こえない地域にお住いの方は「緊急告知ラジオ」を用意することで「FMひがしくるめ」が発信する緊急災害情報を聴き「安心・安全な暮らし」に近づきます。

                   氷川台自治会 殿田 俊三