【被災者支援活動】震災から7年! 続ける被災地支援と家族との交流‼ 2018年4月15日

    4月12日(木)~14日(土)にかけて、東日本大震災後支援活動を続けている南三陸町歌津地区寄木の浜の漁師さんたちの処へ「養殖ワカメ収穫手伝い」に自治会会員有志と参加してきました。

  震災翌年(2012年)から始めた支援活動も、今回で8回目の現地訪問になりました。2014年と2015年の10月には2年続けて被災地漁師さん家族が氷川台を訪問してきました。氷川台自治会では、現地訪問しての作業支援や養殖ワカメの共同購入等の支援活動を通じて被災者家族との交流を続けています。

 氷川台を早朝6時に出発して、常磐道経由で被災地に向かいました。途中、福島原発事故放射能汚染地域を通る高速道路脇には放射能測定値の表示看板があり、立派な家並みに人の気配が感じられない集落を見ると原発事故の恐ろしさを改めて痛感しました。

帰宅困難区域(常磐富岡IC~浪江IC間)は放射線量も高い値を示しています。

 住民に最後まで避難を呼びかけながら津波に巻き込まれ、町の職員ら43人が犠牲になった南三陸町の防災庁舎にいきましたら、周辺は高く盛り土が施されて「南三陸さんさん商店街」が移設オープンしていました。 

盛り土の上に移転した南三陸さんさん商店街

震災の津波で43人が犠牲になった南三陸町防災庁舎(3階建て)も周りが高く盛り上げられ屋上がわずかに望める程度でした。

   午後1時過ぎには目的地の歌津漁港に到着しました。氷川台自治会のイベントは天気に恵まれるジンクスは南三陸町まで通じるようで暖かい日差しと穏やかな海が迎えてくれました。

風もなく穏やかな歌津漁港湾内

漁師さんから復興状況の説明を受ける参加会員の皆さん

   さっそく、屋内では塩をまぶされ塩蔵ワカメになったものを作業しやすいように束ねていきます。

  13日(金)2日目も良い天気に恵まれて、朝からメカブ解体作業や忙しくてなかなか出来ないホヤの養殖に使うロープ清掃を行いました。

港の岸壁でメカブの茎とヒダを分ける作業を手伝います。

普段は漁師さんの奥さんたちの仕事だそうですが、ホヤの養殖に使うロープの清掃作業

  14日(土)3日目は、いよいよ氷川台自治会作業部隊の出動です。津波が襲って来た時に裏山に逃げられるように階段つくりを依頼されて、現場に転がっている材料で避難路を確保しました。

ゼネコンの土木屋だった殿田会長の指揮の下、初めての土木作業に熱中する皆さん

   出来上がった避難階段を漁師さんの奥さんに実際に上って貰い、斜面を楽に登れるようになったと大変喜ばれました。

風もなく静かに浮かぶ船を見ていると、3.11の地震で15mにも及ぶ大津波が襲ったとは思えません。また、引き波の際は海底が出たそうです。

  ワカメ養殖漁師の畠山鉄雄さんご夫婦に南三陸ハマーレ歌津(旧三陸鉄道歌津駅近くの商店街)に案内して貰いました。

津波に襲われた歌津駅が残っています

「南三陸ハマーレ歌津」の案内看板・建物は新国立競技場の設計者、隈 研吾氏の設計だそうです。

店舗が入る建物は新国立競技場と同様に木をふんだんに使ってありました。

衣料品店を再開した女性店主から津波に襲われた当時の歌津商店街の様子を聞きました。

  3.11大津波に襲われた当時の話と同時に、商店街の貴重な写真を見せて貰いました。

津波に襲われる前の商店街

津波に襲われた後の商店街(鳥居の位置から撮影されています)

漁港では漁師さん達から、前方の山の上へ向かって避難路ができることに決まって、用地杭もセンター測量も終わっている様ですが、肝心の工事は未発注だそうです。

役所仕事の遅さにいら立つ漁師さん達の話に耳を傾ける会長

  14日(土)3日目は、前日夕方大型バスで東京からボランティアにやって来た「ゆのみ会」一行(30名弱)と合流しての作業を終えた後、昼食に殻付きカキのバーベキューをご馳走になりました。

カキのバーべキューを楽しむボランティアの一行

7年前から交流を続け、励まし合ってきた畠山鉄雄・和子夫婦を中心とした漁師さん達との絆は固い殿田会長

  今回の訪問は7年目(8回目)で初めて2泊3日の行程で南三陸の漁師さん達のもとへ行きました。初日が半日、2日目が終日、3日目が半日とお手伝いが出来、充実したボランティア活動になったと自負しています。自治会から初めて参加された会員さんも一様に来て良かったと云われています。“百聞は一見に如かず”大震災後7年が経過していますが、今でも大震災の傷跡は生々しく残り、マスコミが報道する復興復旧とかけ離れた現実が見られます。氷川台自治会では今後も交流を続けていきますので、一度ボランティアに行ってみたいと思われる方はご連絡下さい。

                                                                                   氷川台自治会 殿田俊三