【安心・安全対策】「在宅避難も安心な地域づくり~ゆるくつながる仕掛けのヒント~」2017年8月29日

  8月25日(金)14:00~16:30市民プラザホールで開催された「防災情報交換サロン」に氷川台自治会から防災会役員2名と参加して来ました。主催者の東久留米市社会福祉協議会ボランティアセンターは定期的に「防災情報交換サロン」を開催し、参加者の防災意識の向上と情報の共有を図っています。氷川台自治会では、地域特性を加味した災害時の避難体制の確立、小規模地域避難所・在宅避難体制の構築を進めている最中であり、今回の話題提供テーマ「在宅避難も安心な地域づくり~ゆるくつながる仕掛けのヒント~」に共感して聴講しました。

 「防災情報交換サロン」チラシ 話題提供「在宅避難も安心な地域づくり~ゆるくつながる仕掛けのヒント」

 講師の葛西優香さん  (株)HITOTOWA所属 防災士

講師略歴

・1995年に阪神淡路大震災を経験する

・2009年、同志社大学卒業ごリクルート入社

・「何か」専門的なことを伝える人間になりたいと思い続ける中、自身の経験から「防災への備え」を伝えることが使命と思い、一念発起。

・「備えて防げるのであれば、備えよう!」 という思いを少しでも多くの方と共有すべく活躍中

 

講師は、参加者を前に 「できない」理由を並べることは簡単。「どうやったらできるか?」と住民の方々同士で話し合い、いかに進めることができるか。が大事と述べる。

  葛西優香講師の講演で、ネイバーフッド・デザインという言葉が出てきました。近くに住まう人同士の信頼関係づくりを通して、街の活性化、防災減災、 孤独な子育て、環境問題など都市におけるさまざまな課題を解決していくことです。との話に、地域づくりを最優先課題と捉えて七年間取り組んできた氷川台自治会の活動に通じることが多々ありました。

ネイバーフッド・デザインが大切な理由(地域のつながりが基本)                    地域の課題は何なのかを見つけよう。

  氷川台自治会の防災減災対策は「春の防災訓練」は東京防災テキストに基づいた勉強会「秋の要援護者支援避難訓練」は、会員同士が「支え合い・助け合い」をベースにして災害に立ち向かい、「安心・安全な地域をみんなでつくる訓練」と位置付けています。

  現在、市指定避難所(学芸大学支援学校の収容人員624人・避難世帯44,460世帯-9,097人)には多くの知らない人が押し寄せて来ます。阪神・淡路大震災(1995年1月)、東日本大震災(2011年3月)、長野北部地震(2014年11月)、熊本地震等(2016年4月)、鳥取中部地震(2016年10月17日)等災害が起きる毎に避難所運営の課題(人権問題、高齢者・障がい者対策等)が噴出していますが解決策はありません。解決策は、地域住民が個々のニーズに応じた避難所運営を自主的に行うことです。自分がどうやって助かるか、どうやって隣人を助けるか、何が出来るか、常日頃からの「つながり」が災害時の大きな力になります。

  昨年4月に発生した想定外の「熊本地震」を教訓に、「防災対策を根本的に見直す」という原点に返り、氷川台自治会の地域特性(高齢化率33%、堅固な地盤、戸建て住宅、高台、地域コミュニテェイ等)を加味した新たな防災対策を講じて“誰もが安心して住める氷川台”を目指して、地域住民の「支え合い・助け合い」をベースにした「在宅避難体制」の構築を進めています。

災害が発生した場合にはまず、「自助」・「共助」である。

  「地域づくり」於いても、「ネイバーフッドデザイン HITOTOWA メソッド」に通じるものがあり、今の自治会活動を継続する上での後方支援を得たような気がしました。

HITOTOWAが掲げる「地域づくりの手法」

 葛西講師は、HITOTOWAメソッドにあるように、各地域により「ゴール」の姿は異なります。しかし、どの町においても私が目指しているのは、「災害時の被害者0(ゼロ)の世界」です。大きな目標ですが、一人ひとりが主体的になり、自分が住む町のことを考えて活動を続けると必ず実現できると思っています。と語られました。

 我がまち、氷川台自治会では平成23年に自治会の現状認識・課題抽出・解決への方策をたて活動方針”安心・安全で暮らしやすいまち「氷川台」、元気で明るい自治会をみんなでつくろう!“のスローガンを掲げてさまざまな取組みを実施しています。昨年は、新たに会員の懇親と健康増進に「ハイキング会」が発足、一人暮らし世帯や高齢者世帯の食の応援に「サンドウイッチ販売会」も開始しました。更に今年8月には認知症カフェ「氷川台のえんがわ」もオープンし地域ケア包括システムの地域づくりにも着手しました。現在の自治会の活動は、資源ごみ集団回収・青空野菜市・焼き菓子販売会・サンドウイッチ販売会・ふれあいサロン・子育てサロン・認知症カフェ・マージャン教室・パソコン教室・うどん打ち教室・ラジオ体操の会・健康体操教室・ハイキング会・ゴルフ同好会・氷川台農園農夫の会・ジャガイモ掘り大会・サツマイモ掘り大会・餅つき大会・夕涼み会や春の防災訓練と秋の要援護者支援避難訓練など年間を通して実施されています。これらの活動は、スローガンを構成する“安心・安全・暮らし・元気・明るい・活力・みんな・つくる”の言葉一つひとつにつながり、参加会員の「支え合い・助け合い」で自主的に運営実施されています。イベント参加者は10人前後から300名を超えるものまであり、それぞれが生活空間「住環境改善及び安全・安心対策」・会員の意識「協働意識向上及び自治会活性化」・高齢化社会「災害弱者支援及び高齢者対策」を意識したものであり、活動は多岐に渡りながらも脈絡を強く意識した総合力が氷川台自治会の持つ独自性であり強みであります。会員はそれぞれ自分の趣味趣向や生活リズムに合わせて参加して楽しんでいます。また、参加イベントを通して会員同士が顔を知り“温かいふれあいのあるコミュニティ”をつくっています。

 葛西講師は、最後に“考えているより、早く一歩を踏み出しましょう”と参加者に訴えられました。今回の講演で孤独死、災害、防災、減災、避難所運営、避難生活など課題解決への最優先事項は「地域づくり」であることを再認識しました。

 東久留米市に限らず多くの自治体は町内会・自治会の加入率の低下や会自体の消滅に歯止めがかからず地域コミュニティの衰退に頭を抱えています。地域住民は既得権の如く行政に災害時に備えた安心・安全対策システムの構築を要求します。行政は避難所を指定し避難訓練を先導したり最低限の備蓄を進めていますが、災害はいつ襲って来るか分かりません。多くの地域の皆さんは、災害に対する備えを必要と思いながら、いつから、何から、どの様に、誰と…など考えているうちに時間が経っていませんか。今回の講演の教訓は、踏み出さない限りは何も起きませんし、何の課題も見つかりません。一歩踏み出した時が、“備え”への出発です。

                                        氷川台自治会 殿田 俊三