9月25日(日)13:30~15:30、聖グレゴリオの家 聖堂で東京都生活文化局から「地域活動支援アドバイザー」の派遣を受けて開催しました。氷川台自治会のイベント開催は天気に恵まれるジンクス通り、連日降り続いた雨も上がり「聖グレゴリオの家」の中庭には、爽やかな陽射しが差し込んでいました。参加された方は、自治会会員や市役所、社会福祉協議会、東部地域の社会福祉法人・NPO法人(高齢者・障がい者・子ども対策事業)、東部包括支援センター、市議会議員など幅広い分野から53名が参加されました。
柔らかな日差しが差し込む会場の「聖グレゴリオの家」正門と中庭
東京都では、町会・自治会に加入する人が少ない、若い世代の担い手がいない、近隣の住民同士が顔を合わせる機会が減っているなど、町会・自治会の皆さんが抱えている課題や悩み事に対し、「地域活動支援アドバイザー」という専門家を派遣し、町会・自治会のみなさんへのアドバイスや意見交換を通じて、課題や悩みごとの解決のお手伝いをする事業を今年度実施しました。
殿田会長は開会挨拶で、
氷川台自治会で高齢者対策として始めた「見守り」活動も9月末で丸4年になろうとしています。この間、支援隊員の協力による「見守り活動」は高齢者の信頼を得ると共に頼りにされる活動になって来ました。しかし、自治会内 “資源”だけで、高齢者支援活動の今後の発展性を考えた場合、ある種の限界を覚えざるを得ません。氷川台自治会が置かれている環境(高齢化率が高い・高台に位置・公共交通機関が無い・商店が無い・医療機関が無い等)を克服した“住みやすい町にするには…”どうすればいいか。“外へ目を向ければ参考になる事例が沢山あるのでは…”との思いで、東京都「平成28年度地域活動支援アドバイザー派遣」に応募し、選考の結果、アドバイザー派遣先団体に選考され本日の開催の運びになりました。
本日は事前に「アドバイザー」に氷川台自治会の抱える課題を伝え、課題解決へ向けた視点・ヒントになるような講演を依頼していますので、参加された会員の皆さんも、これからの2時間でアドバイザーの話を聞いて
・自分が高齢者になった時に地域に何を求めるか?
・氷川台自治会がどのようになっていてほしいか?
・そのために自分が出来ることは無いのか?
などを考えて頂きたい
と語り掛けました。
参加者の意見や質問に答える「原田正隆アドバイザー」(株式会社まちづくり商会 代表取締役、NPO法人まちづくり千葉 理事)
講師による課題解決に向けた視点・ヒントは、
(1)自治会を“コミュニティ”として見る
(2) 話し合いを見直す
(3) 協働・連携を推進する
の3点が提案されました。
現在の氷川台自治会の状況から勘案すると、(1)については、会員は氷川台に帰属意識を持ち、且つ会員の間に、一定の連帯、相互扶助、支え合いの意識が働く地域が形成されていると思います。(2)については、全ての活動にPDCAサイクルを回しているので現状で進めば問題ないかなと思います。(3)の協働・連携を推進する…が、今後の氷川台自治会が最も重視すべき視点・ヒントとして捉えました。
・地域課題を異なる主体が共通の目的に向かって、互いに力を合わせて取り組む協働・連携を推進するためのパートナーをどこに求めるか
アドバイザーから2件の事例紹介があり
(1)自治会以外の主体が動きを起こした事例
(2)自治会が主体となって動きを起こした事例
夫々の取組み概要や経緯・取り組みのポイント等のアドバイスを受けました。
今回の「地域活動支援アドバイザー」の講演とワークショップから見えてきたことは、
(1)自治会会員のニーズを如何に拾い上げるか。
(2)活動を展開する中でアンテナを広く伸ばし、行政の施策の活用や、他の主体との連携・協働を模索する。
平成25年7月、東京都総務局総合防災部主催の「地域防災学習交流会」でも講師派遣を受けて「災害時要援護者の対策」(講師 筑波大学大学院教授 糸魚川栄一)のテーマでアドバイスを受けました。その後、氷川台自治会独自の「災害時要援護者支援対策」に本格的に取り組み、相互扶助支え合・支え合いの意識が強い自治会になりました。
今回のアドバイザー派遣を契機に、氷川台自治会の課題解決の一つの方策として、4年前から実施している高齢者支援活動「見守り」の組織の強化(サポーター体制)と活動分野の拡大(買い物代行、病院の送迎、ゴミ出し、力仕事、日曜大工、リホーム相談窓口等)がスタートになるかなと思いました。
以前、自治会だより会員投稿欄「声」に氷川台自治会を“大きな家族”と比喩された会員さんがおられました。まさしく“目指す自治会像”です。氷川台は、あらゆる人材の宝庫であり人材の力を結集できる地域コミュニティが形成されています。
優れた能力を持つ人材を結集して、自治会のために生かす組織「よろずや」が出来れば
・自治会が後継者で苦労しなくていいように、多くの活動が組織で運営できる
・役員への負担軽減になる
・会員の人材バンク(高齢者の受け皿)
・退職者が家に閉じこもることなく働く場、交流の場が出来る
など、多種多様な展開が見えてくると思います。
今回の「地域活動支援アドバイザー派遣」は氷川台自治会の更なる可能性へ向けて踏み出す契機となりました。
氷川台自治会の活動が活発になると共にイベント参加者が増大し、従来の氷川台会館では収容できなくなり、殆どのイベント時に聖グレゴリオの家をお借りしています。今では氷川台自治会の会員に取ってなくてはならない施設になっています。これも、課題解決へ向けた“協働・連携の推進”が既に一部で実践されていることになります。
宗教法人 聖グレゴリオの家 宗教音楽研究所の紹介をします。
聖堂ロビー
聖堂ロビーや聖堂で演奏会・チャリティーコンサート等が開催されていますので、ホームページから開催予定を確認して参加されてみてはいかがですか。
http://www.st-gregorio.or.jp/p/p.html
氷川台自治会