第7回 ライフプラン講座

 

 

第7回ライフプラン講座を開催しました。
昨年、金融庁から老後に2000万円が必要になる、との報告書が出て話題になりました。その根拠とは何か、そして、現役世代に出来る老後の生活資金作りついてのお話をして頂きました。

 場所:市民プラザホール
 主催:くるねっと
 共催:東久留米市 東久留米市消費者センター
 講師:ファイナンシャル・プランナー 伊藤魅和氏

   
司会進行は、東久留米市生活文化課 塚田様にお願いしました。
会場にお集まり頂いた皆様へ、くるねっと石川代表から挨拶をさせて頂きました。

開 講

講師は、ファイナンシャル・プランナーの伊藤魅和様です。
20代、30代にとって、老後はまだまだ先のこと、なかなかそのイメージが湧かないかもしれません。
前回の第6回ライフプラン講座では「2000万円問題」に関連する「年金を増やす方法」についてのお話しでした。今回は、現役世代が老後の生活資金をどう作り出すか、その具体的な方法をお聞きしました。

🔶確認しておきたいこと
◇平均余命
平均寿命から計算されたもので、当然、若い人ほど平均余命は長くなります。ここでは老後のために活用出来る時間(老後の資金作りなど)を年齢別に確認しました。
この長い時間を「味方に」と考えて、お話しは次に進みます。
例:現在35歳の人の平均余命 男性 47.03年  女性 52.86年

◇2000万円問題の根拠は老後の生活費
先ずは、日常生活費(生活費の内訳)、平均寿命、それぞれが示され必要となる平均的な老後の生活費を確認しました。この老後の生活費(支出)は、年金の受取額(収入)を超えてしまい、これは年金だけでは不足することを意味します。その超えた分、これが2000万円の根拠です。(平均を示す数字を参考としたものです)
例:夫65歳(平均余命20年) 妻60歳(平均余命29年)
支出(生活費) 81,000(千円)
収入(年金)  63,000(千円)  不足額 約18,000(千円)
不足額は約2000万円、この数字が根拠と言えます。

示された数字は平均的なもので、何歳まで生きるか、その人の働き方や日常生活、家族構成などにより変わることになります。したがって、これから老後資金を作る上で、次のことを確認しておく必要があります。
〇長生きによりお金がかかる。
(人生100年時代、
 自分は長生きする。)
〇働き方の多様化
   転職・副業・フリーランス
(年金が変わる、
 受取額の試算)
〇退職金給付制度のある会社の減少 (自分の会社の制度は)

🔶老後資金2000万円の作り方
◇基本事項の確認
先ずは、老後資金を作るための基本的なことを確認しました。
〇貯蓄と投資
・貯蓄 預金や貯蓄・・・・・元本重視 定期、定額預金
・投資 貯めるより増やす・・利殖重視 株式、債券、投資信託
〇収入と支出
・(収入)-(支出)=(貯蓄) ✖
・(収入)-(貯蓄)=(支出) 〇 先取り貯蓄
     先ずは貯蓄額を決めよう。
※貯蓄額:若い時なら小さな金額からでもOK、時間が味方になってくれる。

◇20代、30代の資産形成
ここでは、資産形成のために使える制度について、その種類と内容を確認しました。〇先ずは貯蓄です。
講師からは、元本確保の商品でお金を貯めよう、そして、この場合、給料天引きとするよう、提案がありました。確実に一番貯まる方法とのこと。
・財形貯蓄
・積立定期預金
・定期積金
・持ち株制度
〇年金を増やすことを考えよう。
前科のライフプラン講座(第6回)で年金を増やす5つの方法をご提案しました。
〇元本確保の商品で貯蓄をしながら投資を始めるのも一つの方法。(使える制度は積極的に)
・つみたてNISA
・確定拠出年金(企業型、個人型)

◇使える制度・金融商品
老後の資金作りに向けて、NISA、個人型確定拠出年金、株式、債券、投資信託などの使える制度について紹介して頂きました。それらの制度について、名前は知っていても、その種類や仕組み、運用方法など、知らない事も多く、メリット、デメリット、また、リスクを伴う商品などのお話を聞け、大変参考となりました。
そして、20代、30代の少額からでも資産形成への行動を起こせる時期にこれら制度の活用の意味は大きく、積極的に活用したいですね。

🔶まとめ
講師にまとめて頂きました。
〇元本確保の預貯金と合わせ少額からの投資を始めましょう。・・時間はあります。
〇制度は使いましょう。・・先ずは、使える制度を知り、一歩を踏み出そう。
〇時間を味方につけましょう。・・無理せず出来る範囲から。

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講座の終了後には、今日、ご参加頂いたファイナンシャル・プランナーの先生方に対応して頂き、個別の相談をお受けしました。

参加して頂いたファイナンシャル・プランナーの
澤木 明 様
伊藤 魅和様
得丸 靖晃様
豊福 臣吾様
加藤 義彦様
ありがとうございました。

講座を終わって
今回の講座のポイントは「時間」にあった様に思います。老後資金を確保するには多くの時間が必要であり、若い世代、20代、30代にはその時間があります。その「時間」を味方にすれば少ない金額から無理せず老後の資金作りに取り組めます。
しかし、その世代、老後はまだまだ先のことでイメージが湧かない、貯蓄や投資などの制度は知っていても、仕組み、取り組み方が良く分からない、双方の考えが交錯して一歩を踏み出せない、そんな思いが優先順位を低くしているとも考えられます。
今日の講座が、行動を起こすきっかけとなれば、と願っています。

今日、参加して頂きました方々、ありがとうございました。

くるねっとでは今後も、皆様のお役に立てるライフプラン講座を開催する予定です。次回の、第8回ライフプラン講座は、2020年7月、市民プラザホールでの開催を予定しています。講座の内容などの詳細はチラシでお知らせします。

活動紹介 : くるねっと