くるくる保健室No.16『第1回くるくる市民公開講座 その1』

平成28年12月4日に市民プラザホールにて第1回くるくる市民公開講座よそでは聞けない話」を開催しました。かわい接骨院の川合先生をお迎えし、『厳しい冬はこれで乗り切る!  ~姿勢・血行・呼吸法~』と題してご講演いただきました。

くるくる保健室ではその際にお話いただいた内容を数回に分けて掲載させていただきます!!
※ 今回お話しする内容は川合先生が今まで柔道整復師として鍼灸師として日頃患者さんと接している中で実際の臨床の場で得た経験や体験を元に、自分自身の身体を通して実際に実践してよかったもの、効果のあったものを厳選してお話しさせていただきます。また、文献を読んだり、お偉い先生の話を拝聴しそれを自分なりの解釈とアレンジを加え研鑽し健康効果と高いものをお話しさせていただきます。よってすべてがエビデンスといって科学的根拠に基づいたものではないという事を最初に予めお断りしておきます。

 

くるくる保健室Noなし

 

 

【未病とは】 

 元々、中国語で2000年前の後漢の時代の『黄帝内経』という中国最古の医学書に初めて出た東洋医学の文言です。日本では江戸時代に活躍した貝原益軒の『養生訓』に初めて登場した言葉です。
書き下すと「未ダ病にアラズ」となります。

 日本未病研究学会では「他覚症状及び自覚症状が無く、検査結果が異常値に近い心身の状態又は、自覚症状というほどではないが気分の優れない心身の状態」を言うと一応に定義しております。東洋医学的には未病は、自覚症状も他覚症状も無く、一応健康であるが、病気に近い健康状態を言います。
 健康な人を白、病気の人を黒とはっきり分け、原因のはっきりした病気でないと治療方針を立てれない西洋医学に対して、東洋医学はその間のグレーの部分やグラデーションかかった部分、ここが未病の状態ですがこの部分をも治療致します。西洋医学的な考え方から未病を分類すると予防医学の一分野と考えております。

 平成27年の医療費は41兆5000億円で国内総生産(GDP)に占める割合も10%近くになり、(日本の国家予算の半分近くの額ですね!)2025年までは確実に医療費は増加の一途をたどると言われておりますし、このままだと世界に誇れる日本の社会保障制度、中でもこの医療制度を維持するのは難しくなってしまいます。西洋医学的にもセルフ・メディケーションという概念が主流になり自分の健康は自分で守るという考え方が必要になると想います。

 そして、平均寿命と健康寿命がイコールになるようにしたいですよね!またまだその開きが13年程あります。神奈川県がこの未病対策に非常に力をいれており、迫りくる人生100年時代に備え色んな対策を講じているようです。未病を改善するキーワードは食・運動・社会参加と言われております。生涯介護保険にお世話にならずに、元気で長生きを目指し一生涯現役でピンコロの人生を送りたいものですね!
今回はそのためのヒントになれるようなお話をさせていただければと想います。

 

【真の健康とは】

 WHO(世界保健機構憲章)では「健康とは、病気ではないとか、弱っていないという事ではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることを言います。」更に1999年に「肉体的にも、精神的にも、霊的にも、そして社会的にも」というように「霊的」という定義が加えられました。日本でも正式に追加するかどうか現在、検討しております。
 この霊的な健康と言われても我々にはあまりピンとこないかもしれませんね。あなたの知らない世界のような怖い幽霊とか亡霊とか連想してしまいますよね!西洋人と比較して宗教的に希薄な国民性もあるかもしれませんが、数年前から「スピリチャル」という言葉があちらこちらから沢山聞こえ始めました。僕の知り合いにも「スピリチャル・カウンセラー」という人がいますが、スピリチャルという方が何となく捉えやすいかもしれません。
 
 10月にNHKスペシャルで放送された「徹底解明 100歳の世界」という番組で現在世界には45万人という1世紀以上を生きる人達を「センテナリアン」と言うそうです。日本では2016年現在で100歳人口は65600人、統計を取りはじめた1963年には153人しかいなかったそうです。それが2050年には68万3000人になると予想され、人口の142人に1人の割合で100歳を超える方は現れるそうです。

 放送ではこの方々のデータをまとめ、長寿の秘訣を解明すると、現在分かったことが2つあったそうです。一つは血液検査をするとCRPという炎症の数値が低かったとの事です。ですから、動脈硬化なども少なく血管が綺麗であったとありました。そしてもう一つが、「心の持ちよう」という事で、116歳の世界最高齢のエンマ・モラーノというイタリアのおばあちゃまが登場しました。11月の29日が誕生日でしたので現在117歳になり、ギネスブックにも世界最高齢で認定されているそうですが、彼女は普段、自分の足では何処にも行けずに殆ど一日寝て暮らしているそうです。
 
 しかし、人生で一番素敵な思い出は何かというリポーターの質問に対して「今が一番幸せ」と答えておられました。また、今年10月4日で105歳になられた聖路加国際病院の名誉院長の日野原重明先生もコメンテーターで出演されていましたが、「100歳超えてからポジフィブになり心豊かになって生きる力がより湧いてきた」とおっしゃってました。
 また、「新しいことを創める事を忘れない限り、人はいつまでも若く生きる事ができる」ともおっしゃっていました。拝見された方はいらっしゃいますか?日野原先生が言うのだから間違いないと想いますし、信憑性がありますよね!霊的な健康とは、じぶんの人生に対する充実感や幸福感といったものであるという事の様ですし、もっと大げさに言うと人生の目的・使命といってもいいかもしれません。そのように人生をかけて夢中になれる対象物があることが霊的に健康であるのかもしれませんね。またうつ病の人も増え、久しく50名を超える労働者を抱える企業ではストレスチェックというものをして労働者の心の状態を把握しておく必要がある事を厚労省は昨年の12月に義務化し、先月までに各企業で行われたと想います。精神的にも健康であるという方も少なくなってきている様ですね。


 本当の意味での『真の健康』な状態な方は今の日本に一体どの程度いらっしゃるのでしょうか?

 またある人に、あなたにとっての健康とは何ですか?と尋ねれば「快食」「快眠」「快便」と答える人もいるかもしれませんし、その人その人なりの健康の指標というものは人それぞれ違うものだと想います。
 みなさんも、それぞれ自分なりの健康のバロメーター的な物があるといいですよね!ちなみに僕の健康のバロメーターは美味しく新潟の日本酒やワインが飲めることです。(笑)

さて、ここから本題に入っていきたいと想います。

【自律神経とは】

 神経は大きく分けますと中枢神経と末梢神経に大別されます。中枢神経は脳と脊髄に分けるのに対し、末梢神経は体性神経と自律神経に分けられます。そして皆さんもすでにご存知の通り自律神経は交感神経と副交感神経に分けられます。
自律神経は自分の意思ではコントロールできず、内外からの情報や刺激に対し自律的に反応するからこう呼ばれます。

 車に例えると交感神経がアクセルで副交感神経がブレーキということになります。互いに拮抗し合い、この範囲内でバランスをとることで体調は維持され整えられるわけですが、過度のストレスや無理しすぎの生活を送る事によって交感神経が突出して枠をはみ出てしまいますとアクセルばかりを踏むことになってスピードが出過ぎて、血圧や心拍数が上がりすぎます。
 また、免疫力が低下し胃炎や胃潰瘍などの組織破壊を起こす病気に罹りやすくなります。逆にリラックスし過ぎて、ぐうたらな生活を送っておりますと、副交感神経が枠を超えて許容範囲を逸脱するとブレーキのかけっ放し状態になり、アトピー性皮膚炎や喘息、花粉症などのアレルギー疾患が出現したりします。とにかく両者のバランスが重要でどちらかが強かったり弱かったりすると病気に罹ってしまうという訳です。自律神経の第一人者であられる小林弘幸先生(順天堂大学医学部の元教授、現在小林メディカルクリニック東京の院長)は、真の健康とは、自律神経がバランスよく保たれ、酸素と栄養に富んだ良質な血液が細胞ひとつひとつに行き渡っている状態であることだとおっしゃっています。小林先生は日本で初めて便秘外来を作られた先生で著書も多数ございますし、聞くだけで自律神経が整うというCDも出されておりますので、もし自律神経にご興味のある方はご購入されるといいと想います。

 白血球で言いますと、顆粒球が54~60%、リンパ球は35~41%が正常な中庸のバランスです。たまに癌患者さんの治療をさせていただく機会がありますが、その際に白血球の血液分画を見せていただきますと、顆粒球が多くリンパ球が非常に少ない状態です。交感神経が優位すぎて副交感神経が働きにくくなった状態ですね!
今回の講演のテーマであります血行に関しまして、自律神経的には末梢血管にスポットを当てますと交感神経が優位だと血管は収縮し副交感神経が優位だと拡張し広がります。ですからストレス過多で日頃から無理しすぎな生活を送っていると血行が滞り低体温になり冷えを感じやすくなるという訳ですね!

 もう一つ例に上げますと気管や気道は交感神経が優位だと拡張し副交感神経が優位だと収縮します。交感神経は太陽が昇っていくとともに分泌量が増え、沈んでいくと減っていくという作用があります。逆に副交感神経は太陽が沈んでいくと徐々に分泌量が増えて深夜から明け方に分泌のピークを向かえます。ですから喘息の患者さんは、深夜から明け方頃になると副交感神経が優位になり気管や気道が収縮してしまうため、呼吸がしにくく苦しくなり発作が起きるのです。このように、我々の身体はオートマッチックに交感・副交感とそれぞれがバランスを取り合いながら自律神経によって調整されているのです。

【自律神経を整えるセルフケア】

①爪モミ
 各手足の爪の生え際を10秒~20秒位自分の親指と人差し指の間で挟み押します。ここは東洋医学でいう井穴というツボがあり、神経線維も密集していて感受性の高いポイントです。
 交感神経に傾いた自律神経の働きを、副交感神経優位に導き免疫力を回復させる効果があります。親指は肺などの呼吸器疾患、示指は胃腸などの消化器疾患、中指は耳の症状(耳鳴り・眩暈・難聴)、小指は心臓や腎臓など循環器や泌尿器疾患また脳梗塞や認知症、うつ病、パーキンソン病等の脳疾患に効果があるようです。薬指は当初、交感神経を逆に刺激してしまうので爪モミはやらない方がいいとの事でしたが、今はむしろやった方が副交感神経とのバランスが取れていいとの臨床結果が出でますので是非やってみてください。
 ここは交感神経が優位になるのでアドレナリンが出で気持ちがアグレッシブルになり元気が出ます。朝、眠いときなどに押すといいですよ。押す強さはちょっと痛いけど気持ちがいいという程度で爪の側面ではなく爪の根元の角を押すのがポイントで一日に2~3回程度で十分だと想います。押すのが面倒という方には爪楊枝の先の尖がったほうで刺すというやり方でもいいと想いますし、当院ではとげぬきセッシと言って小さいトゲが指などに刺さった時に使う先の尖がったピンセットで患者さんの井穴をチクチク刺しております。

②耳引張り
 耳の神門というツボ、ここは元々耳つぼダイエットの時に使っていたツボで特にストレスが溜まると食に走ってしまわれる方がいると想いますがそのような方の食欲をコントロールする際に使用しておりました。親指を耳の裏に人差し指を耳の前で挟み斜め上に30秒から1分くらいやさしくひっぱり、耳から指を離すときはスッとゆっくり抜きます。側頭部から2~3ミリほど離す様に決して暴力的には引っ張らないで下さいね!敏感な方だと眩暈を起こす可能性があるからです。
 この耳引張りで神門のツボや周辺の知覚神経のネットワークが刺激されると、その情報は自律神経の最高中枢である間脳の視床下部に伝わって、副交感神経の働きが高まり、自律神経のバランスも整います。なお且つ、血行も改善致しますので冷え性にも効果抜群です。施術の一環で患者さんにやってさしあげると、「先生!足先まで何だかポカポカして来ました」というお声を頂きます。また、女性には嬉しい現象で、お顔のリフトアップにも繋がり、小顔になり、ほうれい線も薄くなります。

 注意をしていただきたいのは脳に疾患のある方は行わないように注意してください。

【冷えのメカニズム】

 日本人の平均体温は36.89度プラスマイナス0.34度とされておりました。しかし、現在は赤ちゃんからお年寄りまで腋窩温で36度以下の低体温の人が増加しております。
健康的な身体を維持していくのに理想的な体温は36.5度、脳や内臓のある深部体温に限っては37.2度位が理想です。
 しかし、我々日本国民は平熱がかなり下がっているようです。平熱が1度下がると免疫力が30%下がると言われ、34度台になりますと様々な病気が発症する可能性が増えます。また、子供たちの不登校や大人の引きこもりもこの低体温が原因ではないかとする学者さんもいるくらいです。

 体温も自律神経がコントロールしており毎日無理しすぎの生き方を重ねていると交感神経が優位になり末梢の血管が収縮し縮んでしまうのでそこを流れる血液も流れが悪くなり組織に栄養や酸素が十分送られなくなります。それによって冷え症が発症するわけですが、基礎代謝が低く、筋肉量が少ない人も冷えを訴えます。どちらかというと男性よりも女性の方の方が冷え症の方が多いのはその為と想われます。その他として、一番の問題は生活習慣なのではないでしょうか?食習慣はもちろん夏の冷房やミニスカートやへそ出しルックの様なファションだったり、締めすぎる下着や、シャワーだけの入浴だったり、過酷なダイエットや睡眠不足、運動不足、喫煙習慣等々、冷え症の原因は数えきれません。僕が個人的にやっております、冷え症対策は、週に3~4回のうっすら汗ばむ程度の運動を行い汗腺を鍛えたり、就寝時は腹巻でお腹を首の後ろをタオルで巻いて温め夏でも寝ております。
 
 よく真冬になると、靴下を履いて寝るという方がいらっしゃいますが、実は靴下を履いて寝るともっと冷える恐れがあります。靴下を履いて布団に入ると、靴下の中が蒸れがちになってしまい、足から発生した汗や水蒸気が、足の体温を奪って外に逃げてしまうから、靴下を履いて寝るというのはやめられた方が賢明かと想います。

【三調を整える 】

 この調身・調息・調心の三調の概念は禅や瞑想・太極拳・気功の世界で使われる言葉の様で、アメリカのアップル社の創始者である故スティブ・ジョブズ氏が瞑想にはまっていたという事は有名な話です。日本経済に影響を与えたパナソニックの創始者である故松下幸之助氏や京セラの創立者でJALを再建した稲盛和夫氏も禅や瞑想の愛好者であるそうですが、姿勢がよくなると呼吸が整い、呼吸が整うと心や意識までも変わるため人生の目的や使命が明確になり、最終的には理想の人生を達成できるという事です。

 姿勢の話は後ほどするといたしまして、先ずは呼吸の話からさせていただきたいと想います。呼吸に関しては、くるくる保健室VOL.15『ロングブレスで長生きを』のところで書かせていただきましたので、ここでは簡単にかいつまんでお話しいたしますと、要は腹式呼吸を行い、例えば鼻から5秒間息を吸ってそのまま5秒間止め口からでも鼻からでも吐きやすい方でゆっくり10秒間かけて吐き切る1:1:2呼吸法をお薦めしております。

自律神経的には吸う動作が交感神経が優位に、吐く動作では副交感神経が優位になると言われております。自律神経は先ほどお話しした通り自分の意志ではコントロール出来ない神経ですが、この呼吸だけが唯一無二、自分でコントロールの出来る自律神経由来の作用であろうかと想います。

 現代の様なストレス社会では特にしっかり吐くことによって、副交感神経を優位にさせ、心身共にリラックスした方がいいですよね。
 スポーツ選手がここ一番のおお勝負の時に深呼吸をしている姿というのをよくテレビの画で見ますが、我々も無意識のうちに緊張している時や集中している時に深呼吸をしっかりして息を吐いていると想います。僕も今日は朝から何度も深呼吸をして参りました。
 
ただ、たまにですね、口から「はっー」とため息にのような息を吐いている方をお見かけたします、僕も当院のスタッフが裏で「はっー」と、ため息をついていると、「なんだかストレスでもためているのかなぁ」とか「心配事でもあるのかしら」「何かに悩んでいるのかなぁ」「彼女にでもふられて落ち込んでいるなぁ」とまわりの人をもつい巻き込んでやる気をそいだり、傷つけたりしている可能性を秘めています。
 はたからみていると、マイナスのイメージしか想像ができないですよね!しかしため息には前向きなため息というものがあって、もともとはため息とは生理的な条件反射で言ってみれば「呼吸のトイレ」のようなものです。現場の職人さんなどは10時と3時に仕事の途中で一服というものをとりますが、タバコ吸ったりお茶やコーヒーを飲んだりと・・・ただ、これらには常習性があって中毒になりますので、こんど一服がとれないとかえってイライラしたりしてストレスが溜まりかねません。
 
 しかし前向きなため息には害はなく、よくため息をつくと倖せが逃げるとかいいますが、この前向きなため息は「倖せ」は逃げたりしません!むしろ、心身共にリラックスでき不安や緊張感といったプレッシャーから解放するのに最適です。血流が増加し酸素が全身や脳に行き渡りやすくなり、それによって、疲労が軽減し、ネガテッブな感情を受け流しやすくすることが出来ます。前向きなため息によって活性酸素という身体のサビをも分解してくれるそうです。さぁみなさんと一緒にそろそろ集中力も薄れ飽きてくる頃なのでため息をついてみましょう!

 

 

 

★この続きはくるくる保健室No.17『第1回くるくる市民公開講座 その2』をご覧ください!!★

★くるくる保健室No.17『第1回くるくる市民公開講座 その2』

★くるくる保健室No.18『第1回くるくる市民公開講座 その3』

 

カテゴリー:くるくる便利帳, くるくる保健室
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