先生という職業の大変さ、責任の重さを改めて思う。
その上で、先生方に知っていただきたいこと、身につけていただきたいスキルがある。
不登校児、その中でも、心に苦しさを覚えての不登校児をクラスで受け持った時、いっしょに感情の渦に巻き込まれない努力をしてほしい。
「かわいそう」「何とかしてあげなくちゃ」「どうして気持ちが伝わらないのだろう?」と考え思うことは沢山あるだろう。
でも、その思いが伝わらないつらさを自分のせいにしないでほしい。
心が病むということは、そういうことだから。
「何とかしてあげないと」ではなくて「何とかできることはないだろうか?」に変えてほしい。
そして、何とかできることを増やしていってほしい。
何とかしてあげなくちゃ!は時に、周りを見えなくすることもある。世界の中に、その子と自分しか存在しないような気持ちに。
先生の心を守ることも、先生のスキルとして必要なことだと思う。
「自分の力不足で・・・」と思うのも大切かも知れないけれど、それよりも、自分の力不足を知りながら、何ができるのか?を冷静に考えてほしい。
どんな人間も、一人のチカラはわずかだから。
子どもにとって、まわりの大人が健やかで、いっしょに喜べる環境にいられることは、何よりも大切だと思う。
不登校の子どもを通して、心から思う。
今、私自身も大変な時間を過ごしている。
でも、心を病まずに、子どもと寄りそっていられるのは、過度の感情移入をしないからだと思っている。
毎日、引き込まれてしまいそうになりながら、冷静に判断するために、一日一回は冷静に考えている。
毎日、沢山の先生方が病気により休職に至っていると聞く。
それだけ過酷な職業であるのでしょう。
でも、先生の前に、人間だから、チカラの微力さを知ってほしい。
私がクレーム対応の中から身に付けたことがある。
「自分のできることの範囲で、精一杯の対応をすること」
「自分のスキルを超えるとき、正直であること」
そして、スキル内での対応をした後に、次に同じ状況になったとき、他の手段がないか?考え調べること。
新人の先生に対してもベテランの先生に対しても、同じことを求めてしまう保護者のおもいがあるけれど、どうか、心を守ってほしい。
そして、焦らずにスキルを身につけていってほしい。
そして、ベテランの先生方、手を差し伸べてほしい。