【高齢者対策】高齢者や障害者の“笑顔”を運ぶ「お助け号」♪ 2018年1月29日

  昨年12月に「氷川台高齢者移動お助け隊」が発足して、12日(火)に「お助け号」第1便を「小山台遊園~東久留米駅東口~イトーヨーカ堂~イオン」ルートで運行して1か月が経ちました。毎週火曜日「お助け号」は、年末年始を挟んで高齢者や障害者の “笑顔”を乗せて元気に走っています。

                

    氷川台地域は、道路が狭く坂があり、公共施設や医療施設、商店街、東久留米駅を結ぶ交通機関が無い交通不便地域です。西武住宅(氷川台自治会)に住みつき60年の歴史を刻んだ住人の多くは後期高齢者の仲間入りをしています。足腰の弱った高齢者は、医者や買い物にタクシーを利用するしか移動手段がなく、日常生活すべての面において不便を強いられていました。しかし、昨年12月12日(火)から、地域に密着したコミュニティバス「お助け号」の運行が始まったことで高齢者や障害をお持ちの方の生活環境が大きく変わりました。

イオン正面の障害者専用駐車場に到着した「お助け号」から降りる障害をお持ちの会員(「障害者専用駐車場利用許可証」をイオンから発行して貰っています)

  「お助け号」は、「社会福祉法人龍鳳 ライフパートナーこぶし」を事業主、氷川台自治会「見守りネットワーク委員会」を運営主体に「見守り協力員」が運転ボランティア登録して実施しています。

  移動に杖や歩行補助器を離せない人や自力で歩けるが重い荷物を持っての移動が困難な人など、「お助け号」出現のお陰で生活環境が大きく変わりました。利用者の方々は、スーパーへ行って好きなものを選んで買ったり、友人と待ち合せてランチを楽しんだりして夢を膨らませています。健常者には分からない日常生活でのリスクが軽減されたことで、日常生活の組み立てを前向きに考えるだけで楽しくなるそうです。

イオンに到着した利用者は、楽しそうに店内へ向かいます。

 運行開始1か月が経った今、「お助け号」に寄せる自治会高齢者の期待の大きさと日常生活にどのような影響を及ぼしているかを紹介したいと思います。

 ☆協働のまちづくり

   ・障害者施設 ライフパートナーこぶしとの協同事業は、地域に施設が存在することのデメリットより協働の取り組みによるメリットの大きさを実感。他にも、ふれあいサロン、オレンジサロン、サンドウイッチ販売会、焼き菓子販売会の開催協力や災害時支援協定締結で「互助」の関係を構築。

   ・宗教音楽研究所 聖グレゴリオの家とは、自治会イベント開催会場(餅つき大会・避難訓練・年度総会会場・各種講演会開催会場等)として無償貸与や災害時支援協定を締結して2次避難所として安心・安全なまちづくりに寄与。

 ☆自治会全体への効果

   ・多摩26市でコミュニティバスが運行されていない2市の一つ、東久留米市の一自治会が“行政がやらなければ自分たちでやろう”と実現した「自助・共助」の力。

   ・「安心・安全に暮らし続けるためのまちづくり」へ向けて行動する活力。

   ・会員が、コミュニティバス「お助け号」を誇りに思う。

   ・コミュニティバスがふれ合いサロンバスに。

 ☆高齢者・障害者への効果

   ・買い物難民生活からの解放

   ・家に閉じこもることなく外出できる機会の提供

   ・ネットスーパーから直接目で見て買い物をする喜びと献立を考える「食」に対する楽しさを与える。

   ・「お助け号」で行動を一緒にすることでの仲間意識、地域の連帯が醸成される。

   ・高齢者の交友関係の拡大と復活。(高齢と共に疎遠になった他地区の友人と連絡を取りイオンで待ち合せて食事などを企画)

   ・一人暮らし高齢者の食文化の変化

   ・高齢者が集う「ふれあいサロン」での話題は「お助け号」が中心になり、お互いに誘い

    合ったりしてコミュニティが溢れている。

   ・一人暮らし高齢男性は、総菜売り場を前に楽しくて晩酌が進んだと活力の復活。

   ・仏壇に新鮮な花を供えることができるようになった。

 ☆社会福祉行政への貢献

   ・地域の交通難民(高齢者・障がい者)の方が、自宅に閉じこもることなく「お助け号」を利用して外出できることは、本人の健康維持にもつながり、行政の福祉や介護の負担を減らすことにもなる。

   ・「お助け号」は“動く介護施設”となりえる。

買い物を沢山しても「お助け号」は自宅まで送ってくれますので助かります。好きな惣菜を買って今夜の晩酌の量も増えそうです。

  この様に、コミュニティバス(お助け号)は氷川台自治会高齢者に活力を与えると共に健康寿命の延伸に大きな効果を与えることが明確になりました。東久留米市の「コミュニティバス運行」は長年の行政の課題であり交通難民地域市民の強い要望でもあります。これまで、市議会でも議員の皆さんが他市の運行実例を出してコミュニティバスの早期実現を市に強く要望しておられました。昨年末の市長選挙や市議会補欠選挙でも候補者が「コミュニティバス運行」を選挙公約に掲げて、早期実現を強く訴えられた方もおられた様に記憶しています。しかし、私見ですが、行政の力を頼らず「地域の支え合い・助け合い」でコミュニティバス運行を実現させた自治会の施策を、今になっても視察・調査に見えていませんので、掲げられた公約の優先順位が低かったものと思われます。 市議会では、これまでコミュニティバス(デマンド交通)実現に関する要望は、一般質問で党派を問わず提出され行政の進行状況を問われてきました。行政の実施方針がデマンド交通方式に決定しており、氷川台自治会方式(コミュニティバス)と異なるため参考に値しないのかも分かりませんが、市議会議員や市役所担当部署(デマンド交通)等から、一切問い合わせが無い現実をみて「行政や議会に夢を託す市民」として一抹の寂しさを感じます。

 そのような中で、生活文化課・介護福祉課・社会福祉協議会の職員の皆さんには、コミュニティバス運行実施にあたっての助言や他市の事例などの資料提供や調査協力を得ました。特に介護福祉課の担当職員の皆さんには、「コミュニティバス検討会議」に出席していただき、「地域包括ケアシステム」の描く高齢者が暮らしやすい地域の実現に向けて協力して頂きました。

 「夢と希望に溢れた東久留米」をつくるには、行政・議会・市民が一体となった垣根のいない取り組み「協働のまちづくり」が大切ではないでしょうか。

                                  氷川台自治会 殿田 俊三