【安心。安全対策】「第八方面区内警察署合同救出救助訓練&パートナーシップ研修会」を実施! 2017年8月31日

    8月30日(水)9:00~12:00 氷川台自治会の「空き家」を利用した警視庁「第八方面区内警察署合同救出救助訓練」が第八方面区内11警察署の参加で実施されると同時に、警視庁では「パートナーシップ研修会」と称して、平成23年3月11日の東日本大震災を経験し、「災害に強い街づくり」を合言葉に、地域の方々と合同研修会・災害訓練などを行うことにより震災に備えるとともに、大震災発災時には「自分の身は自分で守る。」という災害時の基本事項を提唱し、自助・共助の精神を育むお手伝いを推進しています。今回の訓練と共に、田無警察署警備課・東久留米市防災防犯課・西東京市防災防犯課・氷川台自治会で「パートナーシップ合同研修会」を実施しました。

第八方面区内警察署合同救出救助訓練に参加した、昭島・小金井・小平・立川・田無・調布・東村山・東大和・府中・三鷹・武蔵野警察署の皆さんと警視庁警備部災害対策課特殊部隊の指導官

  この日も氷川台自治会のイベントは天気に恵まれるジンクス通り、「第八方面区内警察署合同救出救助訓練&パートナーシップ研修会」を実施中の午前中は、熱中症を危惧するほどの天気でしたが、午後からは突然の豪雨(午後2時半までの1時間に東京都が東久留米市に設置した雨量計で68m/mを観測:NHK首都圏ニュース)に襲われ、住宅内の路肩排水溝は排水能力を超え、住宅内道路全面が水路と化してしまいました。

特殊部隊指導官を挟んで、「パートナーシップ研修会」に参加した田無警察署・東久留米市役所・西東京市役所・氷川台自治会の関係者

  午前8時半頃から、氷川台自治会住宅地域内に各方面からの警察車両が続々と集まって来ました。駐車場にお借りした(聖)グレゴリオの家駐車場で入りきらず近くの会員の家の駐車場も借りて対応しました。

午前9時前に警視庁第八方面区内11警察署から集まった30名弱の救助隊員

 救出救助に入る家屋(空き家)の前で、侵入前の注意事項に耳を傾ける救助隊員

 救出救助レスキューセットを背中に注意事項を聞く隊員(レスキューセットは結構の重量がありました)

   今回の訓練の特色は何と言っても実在する家屋(空き家)を使っての「救出救助訓練」にあります。災害時に家屋内に取り残された被災者の救出救助を目的に、警視庁警備部災害対策課特殊部隊指導官の指導で行われました。救出救助に掛る前にガスは都市ガスかプロパンか、電気は通電中か停電中か、扉や外壁を壊して侵入時の注意事項、部屋の間仕切りを壊して隣室に移動や内装を壊すときの電気配線への注意事項などを多くの確認が必要になります。

各警察署の救出救助レスキューセットが並び ます。

警視庁レスキューセットの道具

ガラスを破って侵入する時の指導を受ける救助隊員

玄関ドアからの侵入を図ります。

大ハンマーで間仕切り壁の破壊に挑む三鷹警察署の女性署員(腰が入った見事な姿勢です)

ガラスを壊す訓練はガムテープを貼った場合とテープを貼らなかった場合のガラス片の飛散状況

間仕切り壁の中に隠れた電気配線に注意しながら作業を進めます。

壁の中には補強用の斜材、断熱材、電気配線などいろいろ隠れています。

屋内では様々な実践訓練が行われ、災害時の貴重な体験ができました。

 氷川台自治会では、地域特性(高齢化率33%、堅固な地盤、戸建て住宅、高台、地域コミュニテェイの構築等)を加味した新たな防災対策を講じて“誰もが安心して住める氷川台”を目指して、地域住民の「支え合い・助け合い」をベースにした「在宅避難体制」の構築を進めています。352世帯の会員で組織された自治会には、災害時に率先して住民の避難救助に当たる「災害時支援隊」が組織され、現在60名の支援隊員が登録し災害時要援護者支援避難訓練の技術習得に努めています。今回、警視庁「第八方面区内警察署合同救出救助訓練&パートナーシップ研修会」に参加し実際に家屋(空き家)を使った救出救助訓練を体験出来たことは、「自助・公助」をベースにした在宅避難体制の構築を進める自治会の大きな財産となりました。

             氷川台自治会要援護者支援隊員

  この様な貴重な訓練が実現できたのは、今年3月29日(水)17:00~実施された氷川台自治会と青少年健全育成協議会の「愛のひと声運動合同パトロール」に田無警察署警備課の小野田さんが参加され、自治会内をパトロール中の会話から実現しました。

田無警察署 小野田さんと氷川台自治会防犯ウオーキング参加者と青少協愛のひと声運動合同パトロール参加者(3/29)

住宅内をパトロール中の会話がきっかけに・・・

  警察署の警備課は災害対策を担っており、震災時の警備や災害対策、救出救助訓練を実施出来る空き家を捜している。との話から、「警察署が災害時の救出救助訓練を実施するにあたり、家屋の破壊も可能な空き家を捜しているので該当(売却・解体)するようであれば連絡して頂きたい。」と氷川台自治会の空き家所有者に投げかけていました。氷川台自治会の「空き家」は普段から持ち主と連絡が取れる体制にあり、地域住民と空き家の持ち主との「支え合い・助け合い」が構築出来ていますので、実施した家屋持ち主が不動産業者への売却が決まり、不動産業者は解体して更地にするとの連絡から実現しました。

 氷川台自治会では平成25年3月から「空き家の有効利用」に取り組み、空き家の庭を農園に変えて地域の活性化(野菜栽培・販売・子どもの芋ほり大会など)を図ったりしてきました。今回も「空き家」は「第八方面区内警察署合同救出救助訓練&パートナーシップ研修会」の訓練実施場所として地域に大きな貢献をしてくれました。

 「空き家」が地域のお荷物ではなく、管理された「空き家」が地域の資産と化した好事例と思います。

                                       氷川台自治会 殿田 俊三