殿田会長と苅部・ライフパートナーこぶし施設長が事例報告~防災情報交換サロン~ 2016年3月7日

   東久留米市社会福祉協議会(社協)では定期的に「防災情報交換サロン」を開催し、参加者の防災情報共有を図っています。今回のサロンは「住民と地域の社会福祉施設の協働による災害時の要援護者対策について」をテーマとして、37日午後、市役所・大会議室で開催されました。講師は氷川台自治会殿田会長とライフパートナーこぶしの苅部施設長。

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  はじめに殿田会長(写真右上)が、パワーポイントを使い、会長就任以来6年間でいかに氷川台自治会が「地域包括ケアシステム」(再来年度実施)の先取りモデルに足る地域になったか、その地道な取り組みを語りました。50名を超える聴衆は熱心に聞き入り、共感を覚えた様子で、たいへん好評でした。

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殿田会長講演の要旨

  平成22年から氷川台自治会が様々な活動を展開しながら「支えあい・助け合い」の強い地域、“安心・安全で暮らしやすいまちづくり”の過程において、自治会が抱える課題解決の方策を実施する材料・資源の中に「ライフパートナーこぶし」があり「聖グレゴリオの家」等がありました。両施設とは最初から要援護者支援対策を目的に協働した訳ではなく、防災情報交換サロン企画書の目的にある“私たちの住む地域に「今あるチカラを見つけ合うこと」をテーマに・・・”を実践した結果が、現在の氷川台自治会と「社会福祉法人龍鳳 ライフパートナーこぶし」や「聖グレゴリオの家」とのかかわりや協働があります。災害時の要援護者対策は協働の一部でしかありません。

・地域資源との協働がなぜ必要か?

他人事ではない2025年問題、10年後に後悔しないように今から真剣に議論しておく必要があります。今ある資源を見直し、お互いに使える資源を持ち寄り、有効利用することが“安心・安全で暮らしやすい地域をつくる大きなポイントであり近道です。”また、そこに住む住民自ら動かなければ、安心・安全で暮らしやすい地域はつくれません。地域住民が主体となった活動が展開されてこそ、それぞれの生きがいや楽しみ、地域での役割や出番が生まれてきます。行政が形をつくるのではなく、地域資源、自治会や自主防災組織、集合住宅の管理組合組織などを中心とした活動から「地域の支え合い」システムをつくるのが大事です。

・地域資源との協働による効果は、

 資源(知恵・もの・場所)の出し合いにより、硬直化した発想からの脱皮や活動の種類・範囲の拡大が図れます。また、高齢化社会を迎えるにあたり、もの・場所の有効利用による無駄のない活動ができ公的サービスにない仕組みができるようになりました。

  最後に、平成294月からの介護保険制度改正を前に、東久留米市でも高齢者が“住み慣れた地域でいつまでも生き生きとくらすために”地域包括ケアシステムの構築が急がれています。形ができてもシステムが機能するためには「地域の力と住民の支え合い」が最も大事です。氷川台自治会では、既に、地域資源の有効活用や連携及び「みんなで支える、みんなが主役」を実践して、子供から若い世代や高齢者がともに暮らし、共に支えるまちづくりに努めています。即ち、日常の活動から「自治会版の地域包括システム」の構築を目指しています。

   次いで、苅部施設長が社協・宮田主査のインタビューに答える形で施設の現状、氷川台自治会との協働の経緯、さらに今後の展望を語りました。

???????????????????????????????  ライフパートナーこぶし・苅部施設長

苅部施設長の発言要旨

 こぶしのある氷川台には、自治会があります。こぶしも「氷川台自治会」の会員です。実は私が赴任する前は会員ではありませんでした。しかし、障がい者が地域社会で生活する上で、ご近所の皆さんと交流を深めることはとても大切なことであると、殿田会長とお話しさせてもらったのが始まりです。

 氷川台自治会との協力関係は幾つかありますが、その中で最も重要なことは「災害時支援協定」を結んでいることです。これは、日中災害が発生した時には「こぶし」の職員が大勢いるので自治会の高齢者の救出や受け入れを行います。反対に夜間「こぶし」の職員が手薄な時には、利用者の避難に地域の人々がお手伝い頂きたいというものです。加えて非常用品備蓄や防災無線の拠点としてもご利用いただきます。

 また、毎月2回、自治会館にて「ふれあいサロン」を開いています。これは、自治会員同士が、お茶でも飲みながら気軽に集まりお話ができるようにと、こぶしで作ったケーキやお菓子、コーヒーなどを出張でサービスする企画です。このような活動を通して、地域の方々に直接顔を知っていただくことや、障がいについて理解していただく良い機会になっています。障がい者の自立を考えるとき、差別や偏見のない地域社会の環境が重要です。

 氷川台自治会は高齢化率が非常に高く東久留米市の中でも上位です。こうした高齢化にかかわる課題は、実は障がい者の課題と共通することが沢山あります。認知症による徘徊で事故や事件を引き起こしたり、知的障がいのために判断が難しく困ったりしているとき、氷川台自治会の皆さんの理解ある対応が本当に有り難く思います。

 数年後に訪れる「超高齢化社会」ですが、もう他人事ではありません。それは、障がい者に映しても同じです。現に職員不足は喫緊の課題ですし、障がい者が社会参加するためのシステムは、公的サービスだけでは限界があります。これまでの「行政主導」「福祉専門」の考え方を転換する必要があると思います。障がい者に触れ合うのは福祉専門職員とごく一部の人で、専門的なスキルを持っている福祉職員が全て行わなければと思っていました。しかし、氷川台自治会の皆さんとかかわるようになって、職員だけの力ではとてもできなかったことが、できるようになってきたのです。これからも、地域の皆さんと共に、行政ではできないようなサービスの提供とか地域の高齢者に何らかのお役に立てるようなシステム構築のお役に立ちたいと思っています。

                                               氷川台自治会