【災害弱者対策】「第3回要援護者支援避難訓練」を並木市長と消防署長・市議会議員3名の参加をえて実施!~「支え合い・助け合い」による避難訓練 ~ (会員参加者は212名、参加者総数は255名) 2015年11月29日

 1129()9301200 氷川台自治会「第3回要援護者支援避難訓練」を小山台遊園・氷川台会館・自治会農園を中心に実施しました。この訓練は、地域の「支え合い・助け合い」があって始めてできる災害弱者(要援護者)を対象とした避難支援活動です。

 氷川台自治会の高齢者対策の一つ「見守り」活動に並ぶ災害弱者支援活動で、今回で3回目の訓練になりました。災害弱者対策も自治会に定着して参加者も増え続け、“いつまでも暮らし続けたいまち、ひかわだい”、”安心・安全なまち 氷川台“をつくるため、地域住民の強い「絆と支え合い」で実施しています。

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氷川台自治会の高齢化率37(現在は33)の会員構成を危惧して3年前に「要援護者避難支援委員会」を設立して災害弱者を守るための訓練を始めて、今年が3回目の避難訓練です。現在自治会には要援護者登録をされた会員が84名、災害時支援隊員登録をしている会員が56名います。 

 【午前900 】

発災を想定した訓練は、支援隊員がハンドスピーカーを持って発災通知と避難勧告をして自治会内を巡回

 2 発災と避難勧告

【午前910】 

発災を知った会員が避難袋を持って一次避難所に集まり、避難確認登録を始めます。

3 避難袋を背に集まる会員

 【午前930】 

災害本部が設立され災害本部長(自治会会長)より「第3回要援護者避難支援訓練」の開会が宣言されました。開会挨拶では東日本大地震の記憶が徐々に風化しつつある事を憂え、常日頃の災害への備えの重要性をに改めて言及、その意味で氷川台自治会が今では要援護者登録が84名を数え、災害時支援隊員も56名に達していることを報告、自治会員の更なる災害対策への意識向上を訴えました。

4開会宣言をする殿田会長

5開会時には避難者で満員状態

☆続いて並木市長が挨拶され、市長就任前の第1回避難訓練にも参加したこと、そして今回2年振りに参加してその間の自治会の取組みの急速な進展、その顕著な一つの表れが防災会員や支援隊員が全員カーキ色の制服を着て訓練に当たっていることにみられるなど、まさに東久留米市全体の模範としたいこと、市としても一層防災対策に注力していきたい旨を述べられました。

市長は開会後も長時間訓練会場に留まり、AED訓練においては自ら飛び込みで真剣に胸骨圧迫訓練に励むなどされました。市長の参加は氷川台と市長との一層の関係強化、加えるに参加者と市長との親密感の深化に大いに資したことは間違いないと思います。

6並木市長の激励を受ける

 ?????????????????繰り返し訓練の重要性を熱く訴えられる市長

 ☆市長挨拶の後、殿田会長が今日は市議会議員も参加されているとの旨が告げられ参加議員への挨拶を促された。島崎 孝、間宮美季、小山 實の三氏の議員が前列に出て挨拶され、その後も会場に留まり、島崎議員は訓練状況の撮影協力やツイッターで訓練状況を発信、間宮議員は市長と共にAED訓練での胸骨圧迫や消火器訓練に挑戦、小山議員は支援隊員と共に要援護者の安否確認に同行するなど、自治会との親近性をアピールされると共に要援護者避難訓練を体験されていました。

8市議会議員の皆さん

単独の自治会行事に市長と市議会議員が揃って参加されるなど思いもよらないことで会員にとって大きな励みになりました。氷川台自治会のこの5年間の誇れる活動成果ではないかと思います。

【午前940】 新たな2種の訓練

[心肺蘇生・AED運搬]       

自治会内にAEDはライフパ-トナーこぶしと聖グレゴリオの家に設置されています。今回の新取り組みで、避難所で倒れた人(ダミー人形)を参加者が交代で胸骨圧迫(市長・議員も参加)を継続、この間に支援隊の1人がグレゴリオの家へAEDをとりに走ります。8分後到着、これを使用して命が救われます。

9市長自ら胸骨圧迫リレーに参加                                         

10人命救助に間宮議員も参加

聖グレゴリオの家からAEDを持って避難所に到着

11避難者にAEDを掲げて見せる(初めて見る人も多数)

 [重度被災者をこぶしへ搬送]

重度被災者を自治会と災害時支援協定を結んでいるライフパートナーこぶしへ車椅子で搬送しこぶしへ託しました。

 12門前で被災者を迎え2次避難所へ受けれるライフパートナーこぶしの苅部施設長

一方こぶしからは、入所者が集団避難訓練として避難所に到着し、施設長から全参加者に避難報告がされました。

【午前950】 

実践に即した訓練が順次展開されていきました。今回は、訓練のための訓練でなく、災害時に支援隊員全員が防災・救助に対応できるように個々のスキルアップを図りました  避難???????????????????????????????????????????????????????????????避難登録されていない会員の安否確認

14自力避難困難者の車椅子搬送訓練

15初期消火訓練(自治会設置の街頭消火器)

16車椅子組立・搬送訓練

17ストレッチャー搬送訓練

18リヤカー組立・搬送訓練

19発電機起動及び照明設置訓練

20スタンドパイプ訓練(自治会所有)

 21火栓からの放水訓練

要援護者登録をされている会員84名のうち56名が自力で避難されたり、家族の方が自宅で無事であることを伝えに避難訓練に参加されました。また支援隊も56名の登録隊員の内53名が避難訓練に参加して避難技術の習得にあたりました。

22椅子に座って訓練を見入る要援護者

23仮設トイレ組立訓練を見る要援護者

24 自治会支援隊員53名と社会福祉協議会・田無警察署・東久留米消防署のスタッフ勢揃い

【午前1145】 

「第3回要援護者支援避難訓練」の講評

☆田無警察署 小柳係長より

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 氷川台自治会の要援護者支援避難訓練には第一回から参加しているが、訓練内容・規模共々年々充実していることに敬意を表したい。ただ、防災は常に心にかける事が大切で訓練を訓練に終わらせない心構えが必要と。

 ☆東久留米消防署 江原署長より

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昨年奇しくも氷川台で第2回要援護者支援避難訓練が行われた1122日の夜10時過ぎに発生した長野県白馬村を襲った震度5の地震で被害が極めて低く押さえられ事に人々は奇跡と呼んだ。しかしその後分かったことは、白馬村の人々が突然の震災に備えて村全体の連携を強化、自助・互助意識を日常より培っていたことが被害をミニマムに止めたことが判明した。日頃の訓練・努力が如何に重要かの好例である。氷川台自治会はそうした意味でも、今後とも市の模範として防災活動を更に強化していって頂きたい。

☆社会福祉協議会 小山事務局長より

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第一回目から職員と共に氷川台自治会の訓練に参加しているが、参加者も年々増加、訓練内容も充実し当該避難訓練はすっかり定着した感が強い。冒頭の開会挨拶でも述べられた如く災害は忘れやすいもの、組織率40%弱という東久留米市の自治会にあって今後ともリーダー的役割を果たして貰いたい。社協としても今後とも地域の皆様と協力しつつ市民の安全・幸福に寄与していきたい。

 ☆最後に、殿田災害対策本部長より

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 今年も避難訓練が予定通り一人の怪我人もなく滞りなく成功裡に終了した事を述べ閉会を宣言。続いて参加者一同、避難訓練を計画・実施した関係者各位、そして避難訓練を全面的に支援・協力頂いた各関係機関への謝辞が述べられ、今後も更に一段と自治会全体の一体感・連携を強化し住みよい安全な町づくりに努力していきたいとその決意が述べられた。

 【午前1200】 散会後200人分のトン汁と非常食(アルファ米・クラッカー)が配られた。

29裏方の炊出し隊の皆さん(美味しかったです♪)

30氷川台名物のトン汁に列をなす参加者

 ☆氷川台自治会が「要援護者支援避難訓練」を実施する理由

超高齢化社会の到来を間近にして平成23311日に発生した東日本大震災を契機に各自治体において災害弱者に対する災害時避難支援の策定が急がれました。東久留米市に於いても、239月に「東久留米市災害時要援護者避難支援計画」が指針として作成されました。更に243月には「東久留米市要援護者避難支援計画(個別計画)」が策定され、災害から災害弱者を守っていくためには、地域の絆と事前の十分な準備が必要になるため、災害時要援護者登録制度を設けて登録を呼び掛け2,000名強の方が登録させました。そして、災害時に迅速な支援活動が行えるよう「災害時要援護者登録名簿」などを活用して、日頃から地域に於いて支援体制づくりを検討しておくように指導しています。また、災害が発生した時に防災機関(共助)が十分に対応できない可能性が強いため、一人一人が取り組む「自助」、自治会や自主防災組織「共助」が不可欠となり、地域で助け合っていく事が必要と個別計画の中で述べています。

しかし、現在も具体的な指導も情報開示も何もない状況においては、住人の安心・安全を行政に委ねることは不可能です。災害はいつどのような形で襲って来るか分かりません。氷川台自治会では、自分達の安心・安全は「地域の支え合い」の強化しかないことを知り、3年前に行政に頼らなくても出来ることから実践していくことにしました。独自に要援護者登録制度や支援隊組織を結成して「安心・安全なまちづくり」を推進しています。

                                         氷川台自治会 殿田 俊三