臨床美術体験講座

 

今年も残すところ1ヶ月となった12月1日、「私色のポストカード作り」のワークショップを開催、一般参加の方やくるねっと友の会、会員を含め14名が参加しました。今回のワークショップは、臨床美術のプログラムに基づき実施するもので、講師は、くるねっとのメンバーで臨床美術士の天本さんが務めました。

臨床美術とは、誰でもが楽しく絵を描けるプログラムで、制作へのアプローチから始まり、制作、最後に鑑賞会を行います。この一連の流れを講師の案内で進めていきます。
ポストカードに描くのは抽象画です。抽象画は、具体的なものを描くのではなく、純粋な色彩と色面を構成する線や面で自己表現します。
皆さん、「私色」をどう表現したのでしょうか。

🔶くるねっとの金内副代表の挨拶で臨床美術体験講座がスタート。

🔶制作へのアプローチ
いきなり抽象画と言ってもなかなか難しいですね。
先ずは、制作のイメージから。
講師は、川村美術館に展示されるマーク・ロスコーの作品を紹介。
参加の皆さん、イメージはつかめたでしょうか。そして、ポストカードの参考作品を手に、「素晴らしい」「いいね」などと声も上がり、既に制作意欲を高めた人もいた様です。

<マーク・ロスコーの作品を紹介する講師とポストカード参考作品>

 


次に、オイルパステルの試し描きで、その使い心地を体験します。クレヨンより柔らかい感じですが使い方に問題は無いようです。
また、色の組み合わせでどんな表現が出来るかを確認します。例えば、黄色の上に青を重ね塗りすると、重なる部分は緑に、こんな使い方で自分色を作り出していきます。

 

 

🔶制作
オイルパステルの使い方を確認したら、いよいよポストカード作りの開始です。
ポストカードの上に自分のイメージに合った形にマスキングテープを貼り、そして、オイルパステルで色を載せていきます。

  その他、割り箸を削ったペンや魔法の粉(?)などの不思議な道具を使い仕上げていくと、次第に油絵の様な絵が出来上がっていきます。

>>> BGMが流れる中、作業を進めます。 >>>
およそ90分後、全員が2枚の作品を仕上げました。

🔶鑑賞会
個性あふれる作品に仕上がりました。
全員の作品がホワイトボードに貼りだされました。

色彩と面、線で表現した自分の思い、果たして他の参加者に伝わるだろうか?
心配です。

講師の天本さんが一人ひとりの作品を手に取り紹介します。そして、制作者に問いかけます。
「すごくさわやかな感じですね」
「この作品の制作は〇〇さん、その思いは?」
・・・・・講師からの問いに、自分の思いを伝えます。

他の参加者の作品への思いを聞き、自分の作品への思いを伝えていると不思議に自分の作品への満足感が生まれてきます。
自分だけの「私色」のポストカードが出来上がりました。
鑑賞会を終わって、本日の「臨床美術体験講座」を終了しました。

参加して頂きました皆様、ありがとうございました。
いろいろとお手伝いをして頂いた、吉富さん、ありがとうございました。

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今回の臨床美術体験講座では「私色のポストカード作り」へ挑戦して頂きました。
アンケートでは、初めての体験だった、楽しい時間だった、熱中してしまった、などなど感想を頂き、主催者側も大変うれしく思います。また、新たな企画で実施したいと考えています。

***臨床美術***
制作から鑑賞会までの一連のアート制作プログラムで、参加者誰もが楽しく、そして、何より自分の作品への達成感を味わうことが出来ます。また、このアート制作のプログラムは、脳を活性化させ、認知症予防やストレス解消などの効果があると期待されています。

活動紹介 : くるねっと