第7回 おもしろ映画講座

   2018年6月21日(木曜日)、7回目となる
   「おもしろ映画講座」を開催しました。
   会場は、まろにえホール・会議室です。
   主催はくるねっと、シネクラブ HIBARIの
   協力を得ての開催です。

会場には多くの映画ファンが集まり、用意した座席はほぼ埋まりました。
開講を前に、くるねっとの石川代表が挨拶。おもしろ映画講座の歴史、くるねっとの活動とその目的などを紹介させて頂きました。
講師は、いつもの、くるねっとのメンバーでもある秩父氏です。
そして、今日のテーマは、

◇会場に集まった映画ファンの方々。        ◇講師の秩父氏

秩父さんのいつもの名調子で映画講座が始まります。
終戦直後、占領下での映画制作、そこからの日本映画の発展について、映画界の変遷や当時の世相に触れながら、映画作品と制作者を紹介します。

<1945年 ~ >   

終戦。先の見えない暗い時代に明るい話題をとGHQの管理下で制作された戦後初の映画、民主主義の啓蒙を目的に制作された映画などが紹介された。社会では組合活動が活発化し、映画制作会社も闘争や分裂を繰り返し、新たな映画会社の設立など、混乱の時期を迎えた。
※紹介された映画
「そよ風」・・・戦後初、GHQの管理下
「安城家の舞踏会」・民主主義啓蒙映画
「酔いどれ天使」・・東宝争議
「小原庄助さん」・・新東宝発足  等々

<1950年 ~ >

映画界の混乱も落ち着きを取り戻し、映画制作会社にも五社体制が出来上がった。
そして、日本で制作された映画、その中に海外で高い評価を受ける作品があった。この頃から映画の国際化へ向けての動きが現れ、国際的に高い評価を受ける作品が多く誕生した。
 
※紹介された映画
・黒澤明監督 「羅生門」「七人の侍」他
・溝口健二監督「山椒大夫」「雨月物語」他
・小津安二郎監督「彼岸花」「東京物語」他
 この頃、監督が会社を離れ独立する動きや、また、映画制作、映像表現に様々な試みが行われた。
日本初のカラー映画が制作され、映像表現の世界を大きく変えた。また、見る側に創造力を求める映画制作では、例えば、映画の四角いフレームを楕円のフレームに変えたり、
 セリフの無い映画などが制作された。

※紹介された映画
「どっこい生きている」独立プロダクション
「カルメン故郷に帰る」・初のカラー映画

「二十四の瞳」「浮雲」「夫婦善哉」
                等々

 

  <1960年 ~ >

高度成長期、映画が娯楽の一つに定着し、様々なジャンルの、数多くの映画が制作され、そして、多くの監督が誕生した。シリーズ化された映画が誕生するなど、映画界が大きく成長する時代であった。

※紹介された映画
「用心棒」「秋津温泉」「キューポラのある街」
「日本昆虫記」
「赤ひげ」
「太平洋一人ぼっち」
「東京オリンピック」
「白い巨塔」
「男はつらいよ」 等々

<講座を終わって>

1945年、終戦直後から1960年代まで、紹介された映画は30作品以上、その時代の世相や映画界の動向を読み解き、それと対比しながら制作された映画と制作者(監督)の紹介は大変興味深いものでした。そして、1950年代前半、それら作品の中に海外で高く評価された作品があること、既に国際化へ向けて動き出した時代であったことを知りました。
そこで秩父さん曰く。
「外国の人の多くはこれらの映画を観ている、日本人が一度も観ていないでは話が通らない・・・!!。」
さらにもう一言。
「映画は映画として集中して観る(日常から離れる)こと。テレビはダメ、日常の中に入り込み過ぎている。」

「日本人が一度も観ていないでは・・・・・」、筆者の心に突き刺さる言葉でした。

第7回おもしろ映画講座へ参加して頂いた皆様、ありがとうございました。

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おもしろ映画講座も今回で7回目、毎回多くの映画ファンが集まりますが、その内容は、映画のことを知らなくても楽しめる内容であり、一度は聞く価値のあるものと感じています。今後もおもしろ映画講座を予定しています。ぜひ講座をお訪ね下さい。

活動紹介:くるねっと
  

第3回 多摩六都科学館ツアー

 

 

 

<多摩六都科学館>

2018年6月6日(水曜日)
「身近な自然と科学」をテーマに、多摩六都科学館の協力を得て3回目となる、多摩六都科学館ツアーを実施しました。今回は、私たちに身近な落合川や黒目川の川底にころがる岩石から地球の活動探ります。

エントランスに集合した参加者。
くるねっとの石川代表の挨拶に続いて多摩六都科学館スタッフの伊藤様からスケジュールを説明して頂き、科学館ツアーのスタートです。

今日のスケジュール
◇プラネタリウム投影
⇩   今日のテーマ「小惑星ってどんな星」
◇休憩(休憩室)

◇展示室へ移動 科学館にある5つの展示室を巡る

◇科学学習室にて座学
    テーマ「地域から地球の活動を探る」
 
 

プラネタリウム投影
満天の星が映し出されると、今日(6月6日)の星空、星座の解説、そして、明るく輝く惑星、宵の明星の金星、木星、火星の見える方向や明るさについて詳しい解説がありました。
その中に気になる解説が・木星のにおいをかいだ人。
「もーくせーなー」と言ったとか・・本当?
答えは、木星はメタンで出来たガス惑星だから。
次の解説は、「小惑星ってどんな星」です。
火星と木星の軌道の間にある小惑星帯、そこには数多くの小惑星があり太陽の周りを公転しています。小惑星の数や大きさなどの解説を聞いた後、小惑星を直接観察するため、宇宙船に乗り地球を飛び立ちました。出発してしばらくすると宇宙船は小惑星帯に突入、目の前から迫る小惑星に思わず「ヒヤリ」、その迫力、臨場感はまさに宇宙飛行、驚きの体験でした。
プラネタリウム投影の後、番組の解説を行って頂いた柴崎様から特別に、プラネタリウム投影機器の性能や仕組みについて解説して頂きました。
プラネタリウムの大きさは世界で4番目ですが、でも、映し出す星の数は1億4千万個で世界一。世界中の星空を映し出せる仕組みは、日周軸、緯度軸・・皆さん覚えていますか。

 

 
次に、休憩室へ移動して小休止。
休憩の後は展示室へ移動します。

 


展示室
科学館には5つの展示室があります。伊藤様のガイドでそれぞれの展示室を巡りました。

興味がある展示の前ではついつい時間が経過します。
自分の住む地域の地形や地質構造を示す模型には皆が興味を持った様子、模型を取り囲み東久留米の位置などを確認していました。
    ・・だれか、月面を歩いている人が。>>>

 

科学学習室
展示室を巡った後は科学学習室での座学です。科学館スタッフの小田島様からのお話のタイトルは「地域から地球の活動を探る」です。

落合川や黒目川は私たちに身近な川、その川底に見ることが出来る岩石についてのお話です。私たちの暮す武蔵野台地は、地球規模の気温の変化に伴う海水面の変化や火山活動、多摩川の流路の変遷の影響などを経て出来たものです。そして、長い年月をかけた地域の河川の浸食作用や環境の変化があって川底に表れて来たものを、今、我々が目にしているとのこと。
身近な自然にも地球規模の活動や自然の大きな力が作用していることを知りました。
小田島様には資料も用意して頂き、わかりやすい解説に、地域の自然を見る目が少し変わった様な、そんな気がしました。

 

 

 

 

これで、今日の多摩六都科学館ツアーは終了です。

 

ツアー全体を計画し、案内して頂いた科学館スタッフの伊藤様、プラネタリウム解説をして頂いた柴崎様、身近な自然と科学をテーマに「地域から地球の活動を探る」をお話して頂いた小田島様、打ち合わせでお世話になった原様、関係するスタッフの皆様、大変お世話になりました。

多摩六都科学館ツアーへ参加して頂いた皆様、お疲れ様でした。

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主催 : くるねっと
共催 : 東久留米市
共催 : たま市民活動ネットワーク
     (東村山市、清瀬市、西東京市、小平市、東久留米市)
協力 : 多摩六都科学館

 

 

臨床美術 脳が目覚める! 感じて描くアート制作 パート3

平成30530日(水曜日)
くるねっとのメンバーを対象に3回目の臨床美術体験講座です。過去2回の講座を経験して「臨床美術とは」、参加者それぞれの自己表現であり、そして、誰でもが参加できるアートの世界と感じてきました。
さて、今回は・・・講師からの説明を聞きます。

臨床美術士の天本さんから、抽象表現の創始者「カンディンスキー」が紹介され、作品を見て抽象画の予備知識を得てから制作を始めました。
今回の臨床美術体験、具体的な形あるものを描くのではなく、イメージづくりから色の使い方まで、いろいろ考えながら描く抽象画となりました。

講師が用意した今日の素材は、白いボードとひも。ボードの大きさは220㎜×150㎜程。白いボードの上にひもを自由な形に置き、その上からガーゼを置きます。ボードには粘着性があるので、ひもとガーゼはボードに固定されます。
どういった形にひもを置くかは、自分の創造の世界です。

次に
ひもに囲まれた中をパステルで塗っていきます。が、何色を使う?
    創造性を働かせて・・・。

筆者はなかなか色を決められない。
しばらくの間、ボードとパステルとを並べてにらめっこが続きます。

形や線、色を自分で考え決めてゆく作画の進め方は、形や色のある物を写実的に描くのとは全く違う、自分のイメージづくりと創造の世界、自分にまかされた制作です。

宇宙や草原とかをイメージすると何かが見えてくる・・・これって正解?
・・筆者が悩んでいる間にも参加者の皆、すでに色を決め制作が進んでいます。

グラデーションをかけたり、模様を入れたり、色を使い分けている。
隣合わせる色の組み合わせ、黒の使い方、皆、素晴らしいですね。

作品の発表です。
最初は皆同じ白いボードと同じ長さのひもですが、それぞれが違った個性ある作品に仕上がりました。

天本さんからのコメントは、
「抽象画の良いところは、作品は全て作者のもの、どう表現してもみな正解。今回も、全く違う個性的な6作品が生まれました。」

全員の作品を黒板へ張り出し、講師の天本さんが参加者との会話を進めます。
「この作品、こんなイメージじゃないかな」「いや、こんなイメージで」
「色がいいね。」「色の使い方が最高」
などなど、作品に皆が様々な意見を。
会話が生まれ時間が足りなくなるほど。
そんな中、自分の作品への満足感みたいものが感じられてくるのは不思議でした。

◆3回の臨床美術体験
参加者全員が初めての体験でした。自由な発想からの作品のイメージづくり、全体のまとめ方や色の使い方を、考え、考えて、自分自身が決めて自分のイメージに近づける、そして、参加者全員の作品の発表と作品を前にしてのコミュニケーションまで、臨床美術の一連のプロセスが見えてきました。

◆一般の方々へ臨床美術を紹介
「臨床美術」あまり聞くことのない言葉と思います。私たち(くるねっとのメンバー)もそうでした。3回の体験講座を通して、臨床美術とは、誰でもが参加することが出来るアートの世界、くるねっとでは、多くの人に臨床美術を体験して頂き、知って頂くことは意味のあること、と考えています。そこで、皆様に臨床美術を体験して頂く講座を、今年の年末に実施することと致しました。講座の詳細はチラシなどでお知らせしますので、興味のある方、ぜひ参加し、体験して頂きたいと考えています。

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活動紹介 : くるねっと